高橋のぼる「劉邦」は『土竜の唄』色満載の読み応えのある仕上がり!今後に期待!【感想・レビュー:ネタバレなし】

ビッグコミックで2017年から連載されている
人気漫画「劉邦」(作者:高橋のぼる)について
感想(レビュー)を語ると同時に
「劉邦」の素晴らしさや得られる人生の教訓

などを話していきたいと思います。
(極力ネタバレのない形で話をしていますが、紹介上、若干のネタバレがある点はご容赦下さい)

また「劉邦」はどのあたりが特徴的なのか?
どのあたりが面白いところなのか?

「劉邦」の魅力なども語っていきたいと思います。

 

 

今回取り上げる漫画は

「劉邦」

です。

 

「劉邦」は2017年から連載されている漫画です。

タイトルだけ見れば何の漫画なのかは一目瞭然ですよね。

ただ、「劉邦」を知らなければジャンルも分からないと思うので
まずは「劉邦」がどんなジャンルの漫画なのかを説明していきましょう。

この漫画のジャンルは「歴史漫画」です。

 

劉邦という人物は秦の始皇帝が中華統一を果たした後に
生まれてきた英雄の名前なんですよね~

ちなみに秦の始皇帝が中華統一を果たすまでの物語は
週刊ヤングジャンプで連載している人気漫画「キングダム」で描かれています。


(キングダム)

 

キングダムで描かれている春秋戦国時代(紀元前)は文献が少なく、
漫画として取り上げられることはあまりなかったのですが

「劉邦」そして劉邦と並ぶ英雄である「項羽」が活躍した
楚漢戦争期については「史記」という書物で比較的多くの記述があるので
漫画の題材として取り上げられているんですよね。

 

一番有名なのは「三国志」でお馴染みの横山光輝さんが描いた「項羽と劉邦」


(項羽と劉邦)

 

現在では「修羅の門」の川原正敏さんが月刊少年マガジンで連載している

「龍帥の翼 史記・留候世家異伝」も人気を博していますよね。


(龍帥の翼 史記・留候世家異伝)

 

ここに殴り込みをかけてきたのが「土竜の唄(もぐらのうた)」
でお馴染みの高橋のぼるさんです。

「土竜の唄」はギャグあり、エロスあり、バイオレンスありの作品でしたが
高橋のぼるさんが描く「劉邦」は果たしてどんな作品になっているのか?

 

「劉邦」はがどんな漫画なのか?

そして、どんなところが面白い点や素晴らしい点

「劉邦」の魅力について存分に語っていきましょう。

 

と、その前に今、漫画好きの私がオススメな漫画を3作品紹介しています

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「劉邦」はどんな作品?

「劉邦」はビッグコミックで連載されている人気漫画です。
ジャンルは歴史漫画
作者は高橋のぼる
コミックスは3巻が発刊されています。
(平成30年8月9日現在)

 

作者:高橋のぼる
出版社:小学館
掲載誌:ビッグコミック
掲載期間:2017年7月~
巻数 3巻
(平成30年8月9日現在)

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「劉邦」の概要とあらすじ

紀元前219年、中国の咸陽に劉季(劉邦)という男がいました。


(主人公の 劉邦)

劉季(以降、劉邦と呼びます)という男は不真面目なゴロツキ。

農民の子でありながら、実家の畑仕事を一切手伝わず
20歳を過ぎても街をほっつき歩き無銭飲食と喧嘩に明け暮れる日々

そして、女のケツばかりを追いかけるどうしようもない人間でした。

しかし、劉邦の身体には一つの特徴がありました。

それは王たる資格を持つものにだけ与えられる
「左ももに72個のホクロがある」ということ

とは言え、ゴロツキである劉邦を認める人物はいませんでした。

 

そんな劉邦にある事件が起こります。

劉邦と同郷である蕭何(しょうか)が辱しめにあっているところを
劉邦が助けた事で「炮烙の刑(ほうらくのけい)」を受ける事になります。

 

生存率0%と言われる「炮烙の刑(ほうらくのけい)」ですが
劉邦は奇跡的に生き残ります。

その悪運の強さからもてはやされる事を恐れた秦は
劉邦が田舎に帰る事を許して追い出そうとします。

蕭何と共に故郷である「沛」の国に帰る劉邦

 

しかし、帰る途中に秦の兵士に仲間を殺されてしまいます。

この事件により「秦の始皇帝」を倒す決意をする劉邦

 

時を同じくして「楚」の国では項羽という豪傑が
打倒秦に向けて立ち上がります。

果たして劉邦は秦を打ち倒すことが出来るのか?

ライバルとなる項羽とはどのような運命を辿るのか?

 

『土竜の唄』をベースとなっている「ギャグ」「男くささ」といった作風を
「項羽と劉邦」の作品に当てはめた骨太の歴史漫画

 

全体の概要・あらすじはこんな感じです。

 

 

「項羽と劉邦」は歴史物ですから
結論は決まっているんですよね。

※ 項羽と劉邦を知らない人もいると思うので、敢えて結末は言いません。

なので、高橋のぼるさんが描く「劉邦」は
その中身が問われる作品になっています。

果たして、高橋のぼるさんが「項羽と劉邦」を
どのように料理して仕上げてくるのか?

 

見どころはここです。

 

1巻を見た感じだとストーリーの進みがそんなに早くないんですよね。

なので、たっぷりと時間をかけて
「劉邦」という漫画を仕上げていくんだという意気込みが伝わります。

そんな「劉邦」の素晴らしさと今後期待する面について語っていきましょう!!


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「劉邦」のここが凄い!

シリアスに描かれない歴史物は極めて稀!

「劉邦」の作者である高橋のぼるさんは
全作として「土竜の唄」という漫画を描いていましたが

「土竜の唄」のテーマになっていたのが

「エロ」・「バイオレンス」・「ギャグ」

この3つです。


(土竜の唄のワンシーン)

「バイオレンス」はともかくとして
「エロ」や「ギャグ」の要素は歴史物にはそれほど採用されていません。

 

どうしても、歴史上の大物ってカッコよく書きたくなるじゃないですか

 

だから、ギャグで描かれる事はほとんどないですし
「エロ」にしてもそこまでクローズアップされません。

(歴史上、戦争の後に略奪行為は頻繁に行われていたので
どうしても強姦のような事は出てしまうんですけどね)

そんな「エロ」や「ギャグ」の要素を「劉邦」は取り入れているんですよね~

その2つの要素が入らないと高橋のぼるさんの
作品としては物足りなくなってしまう

という事は当然あるのですが

今までの歴史漫画とは違ったコンセプトで描かれている

というのはめちゃくちゃ魅力的ですよ。

 

「劉邦」のレビューを描いている段階では
まだ3巻しか単行本が出ていないので

この違ったコンセプトが読者に受けていくのかどうかは
未知の部分がありますが

歴史物の漫画って原則結末が決まっている訳ですから

そこに到達するまでにどう面白くしていくか?

という事が大きな問題になってくるんですよね~

 

最初に紹介した、横山光輝さんの「項羽と劉邦」や
川原正敏さんの「龍帥の翼 史記・留候世家異伝」は
定石どおりにシリアスに項羽と劉邦の物語を描いています。

そこに「ギャグ」という要素を放り込んできた高橋のぼるさん

1巻を見てみるとギャグの要素をふんだんに取り入れています。

 

だけれども、決して劉邦はカッコ悪くないし
その人徳で大物になり上がっていった魅力を存分に発揮しています。

「劉邦」のギャグを大いに楽しんで
劉邦の器の大きさを堪能してください!

 

作者高橋のぼるさんの“劉邦愛”に注目!

高橋のぼるさんの「劉邦」はシリアスな部分だけではなく
ギャグ含めたコミカルな描写が多々出てきますが

“劉邦愛”に溢れている作品です。

 

先ほども話しましたが、

歴史物の漫画って全体の流れが決まっているので
その中身をどうアレンジしていくのかが焦点となります。

キングダムについては

舞台となる春秋戦国時代については文献が少ないので、
結末に至る中身の争いは自由に描いており
フィクションとして面白い歴史作品を作り上げています。

「劉邦」の舞台となっている時代の方は
春秋戦国時代よりも文献は揃っているものの

紀元前の話なので、好きに描ける部分はたくさんあります。

「劉邦」もそのあたりは良い意味で好き勝手に描いているので
ただの「項羽と劉邦」の物語という感じではないのですが

それだけに作品への作者の愛情が問われます。

 

 

劉邦という漫画を見てみると

作者の高橋のぼるさんが劉邦というキャラクター(歴史上の人物)を

とても愛しているんだなぁ

という感じがします。

 

劉邦という人物は才能よりも人間としての魅力が武器の人物ですから

高橋のぼるさんの劉邦が最も史実に近いのではないか?

という気持ちにさせてくれます。

 

高橋のぼるさんの「劉邦」は

魅力的な人間である“劉邦”を堪能できる漫画ですよ。

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「劉邦」の全体評

「劉邦」は歴史物の漫画でありながら
今までの歴史漫画にはなかった「ギャグ」や「エロ」を取り込んだ

“異端の歴史漫画”

だと言えます。

 

「歴史漫画とはこうあるべき」という固定観念のある人には
受け入れづらいところはあると思いますが

劉邦という人物像と高橋のぼるさんの作風はマッチしており
“劉邦”という人物の新たな魅力を見せてくれそうな漫画です。

まだ序盤で、これからの漫画ですが
今後に期待したい作品ですね。

 

 

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Source: 漫画GIFT~勉強として漫画を読むレビューサイト~
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