偽の関係から本物の恋が始まるニセカレ(仮)を読んだ感想

反発しあう二人がいつの間にか惹かれあうベタなラブコメって、実は誰もが憧れる展開ではないでしょうか。そこで今回は恋愛に自信を失って消極的になってる主人公が新しい恋をするニセカレ(仮)をレビューしたいと思います。

 

ニセカレ(仮)について

作者:安タケコ

巻数:全3巻

 

あらすじ

この作品の舞台は化粧品会社で、主人公のキャリアウーマン七海(ななみ)が同期の佐久間とホテルのベッドで目が覚めるところから始まります。飲みに誘われて酔っ払ってそのまま泊まり、しかも佐久間の彼女になる約束までしていたという衝撃の展開です。

 

昔、仕事を優先しすぎて元彼にふられた七海は、もう恋愛はこりごりと佐久間を拒むが、流されて関係を持ってしまいます。

 

翌日、出社すると恋人宣言されてもう後にはひけない状態、「俺を好きにならないからいいんだ」と佐久間は七海をニセの彼女に選んだ理由をつげました。

 

見どころ

この作品の見どころは、過去のトラウマから恋が出来ない七海の心を佐久間が徐々にほぐしていくところです。二人で出張で企画をやりとげたり、料理ができない七海と一緒にハンバーグをつくったり、二人ならなんでも出来ると教えるシーンはドキドキです。

 

キャリアウーマンで仕事が出来るように見える七海も、実は「仕事を楽しむ」という感覚がなく、余裕がない時もあります。恋愛も仕事も尻ごみしてしまう悪い癖も佐久間のおかげで克服します。

 

もうひとつの見どころは「俺を好きならないから」と言われ、好きになったら二人の関係は解消されてしまうのと読者の私もハラハラするストーリーです。そんな事されたら好きになっちゃうよと読んでて、ついつい思ってしまいます。

 

佐久間の気持ちもなんだか分からない、七海の元彼に嫉妬したり、俺を頼れ的なことを言ったり、最初からなんでこの二人、普通につきあえないのかなとやきもちさせられてしまいます。この佐久間が愛情がないから付き合えるといった言葉の真意は後半に分かります。

 

なんだ、そういうことだったのかと納得させられますが、仮の彼女としては不安でしょうがないですね。

 

こんな人におすすめ

この作品は恋に仕事に前向きになれずに悩んでいる仕事している年代の女子にお勧めです。しばらく彼氏がいないなと思ったら読んでほしい。ラブラブシーンも満載、読んだらまた恋がしたくなる、恋愛ってこうだったと振り返れる内容です。

 

作品の中で七海がどんどん綺麗に見えてくるのも作者の女性の心理描写の巧さでしょう。作者の安タケコさんの作品でも初めて刊数ができた作品で、代表作でもあります。次回作を期待しつつ、何度も読み返しています。

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