漫画「チ。-地球の運動について-」考察!なぜ地動説の研究は国・宗教から迫害されたのか??

ビッグコミックスピリッツで2020年から連載されていた
人気漫画「チ。-地球の運動について-」(作者:魚豊)について

今回はなぜ地動説の研究は国・宗教から迫害されたのか??

という点について考察していきたいと思います
(若干のネタバレがありますがご容赦下さい)

 

 

今回、取り上げたのは
ビッグコミックスピリッツで2020年から連載されている

「チ。-地球の運動について-」

です。

今回は漫画から学ぶ人生観考察を行っていきます。

考察するテーマは以下となります。

「なぜ地動説の研究は国・宗教から迫害されたのか?」

このテーマで考察をしていきたいと思います。

私の価値観、そして好みを全開にして話しているので
共感する人も共感しない人も、あくまで一意見として
是非、最後まで見ていってください。

 

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それでは「なぜ地動説の研究は国・宗教から迫害されたのか?」

このテーマについて考察していきます。

 

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「チ。-地球の運動について-」で描かれた研究者への迫害とは?

15世紀前期、P王国では
地球が神に与えられたものだというC教(宗教)の教えから

”地球こそが宇宙の中心に存在している”

という事を既成事実として教育していました。

その教育に歯向かったものは拷問を受けて死刑になる

そんな時代でした。

学校の天才児として頭角を現していたラファウ

そのラファウに天文を教えたフベルトは火炙りの刑となり死亡
ラファウも天文を学んだことに気付かれ、投獄されたうえに自害

地球をはじめとした太陽系の惑星が公転している事に気付き
その事を書物にまとめたバデーニは絞首刑
バデーニと行動を共にしたオグジーも絞首刑

若く才能のあるドゥラカという少女は地動説を題材に
出版を行おうとしたところ異端審問官であるノヴァクに襲われ出血死

このような形で地動説の研究に携わった人間は
ことごとく迫害を受けており、死ぬまで追い詰められています。

ただ客観的に見て、地球が宇宙の中心であろうが
太陽が宇宙の中心であろうが、関係ないと思いませんか?

普通の研究をしたことで、なぜこのような迫害を受けなくてはいけないのか…

当時の時代背景、権力者(人間)が持つ性などを考えながら
これから考察していきたいと思います。

 

 

なぜ地動説の研究は国・宗教から迫害されたのか?

”なぜ地動説の研究は国・宗教から迫害されたのか?”

端的に答えるなら

「権力者が平民を支配するのに邪魔だった」

私はこのような回答をします。

昔は科学が進んでいなかったことによって
数ある災害や自然現象は神が起こすものだと伝えられていました。

分からない事って怖いじゃないですか。

例えば、あるウイルスが入ってきて疫病が蔓延した時

今であればウイルスが原因であると特定できて
その対策を打つことが出来ますが
ウイルスという概念すらない状態だと、ただただ恐怖に怯えるだけです。

その恐怖を緩和するのに神様という存在は非常に便利なんですよね。

「神様の怒りを買ってしまったからだ」という何の脈略もない結論を出すことで
人間は原因を理解し、安心することが出来ますよね。

この仕組みは人の心を支配するのに非常に便利ですよね。

その便利なシステムを利用したのが国家です。

国は「この世界は神様に与えられたものだ、だから清く正しく生きなくてはいけない」
という思想を国民に植え付けることで、貧しい中で暮らす人々に対して
国家に反乱する事無く、従順に生活させました。

権力者たちが贅沢な暮らしをしているのも知らずに
国民は支配され、苦しみながら生きている。

これが「チ。-地球の運動について-」描かれている世界観ですよね。

国家としては当然この体制が続いた方がいいわけなので
神様という概念を覆されると困る訳ですよね。

神様がこの世の中を作ってくれた。
我々(人間)は神に選ばれた特殊な存在で
宇宙の中心として地球を作ってくれたのだ。

という理屈で平民を支配していた中で
「地球は宇宙の中心ではない」という事が人々に知れ渡ったらどうなるでしょう。

・国の言っている事はでたらめだった
・この国は神に選ばれた国ではなかった
・神は我々にこの国を倒せと言っているのでは?

上記のように思う人が増えるはずです。

貧しくて、生活に困窮している人が上記のような思想を持てば
当然、反感が増え、反乱などが起こってくるわけです。

ですので、自分たちの既得権益を破ろうとする研究は
無茶苦茶な言い掛かりをつけてでも迫害しなくてはいけない

という理屈に達して、最初に言った

「権力者が平民を支配するのに邪魔だった」

というところに繋がってくるわけですよね。

 


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現代に行われている国の迫害を考える

「チ。-地球の運動について-」は15世紀のエピソードとして
ストーリーが描かれていますが、21世紀となった現代では
このような迫害はなくなったのでしょうか?

このテーマについて話していこうと思います。

回答から先に言うと

「国家の既得権益を守るための迫害はあります」

一番、分かりやすい例が「通貨」です。

2018年頃から仮想通貨というものが流行ってきました。

ぶっちゃけこの仮想通貨は実用的な通貨ではなく
投機商品となっているのが現状なのですが
仕組みとしてはお金の代わりになる機能を備えています。

仮にビットコインが通貨として認知され
ビットコインを使った経済圏が出来上がったとしたらどうでしょう。

日本政府が発行している「円」という通貨の力が弱くなります。

ビットコイン同士のやり取りをされてしまうと
国民から税金を取る事が出来ないですし
自分たちが作っていないもので人々が動いてしまったら
法律が利かなくなることが多くなり
コントロールすることが出来なくなってしまいます。

円というのは価値交換するものという側面の他に
政府が国民を支配する道具でもあるんですよね。

ですので、ビットコインを流通させないために
いろいろな規制をかけて邪魔をするわけです。

基本的に国民としては便利なツールが増えた方がいいわけじゃないですか。
だけれども、国民の便利さを邪魔してでも国は規制をかけるんですよね。

「チ。-地球の運動について-」で描かれているような
火あぶりの刑、絞首刑みたいな過激な罰はありませんが
規制を破ろうとすると逮捕されますよね。

こういった形で既得権益を守るための迫害を行うわけです。

ただ、漫画の世界とは実感として全然違いますよね。

なぜなら私たちは貧しさや不自由感をそれほど感じていないからです。

「物価が年々高くなる」
「税金が年々高くなる」
「給料が全然上がらない」

など思うところはありますが、

美味しいご飯を食べる事が出来て
綺麗な洋服を着る事が出来て
普通の家の住むことが出来て
好きな趣味に打ち込むことが出来る

15世紀の世界と比較すれば、特権階級ですら経験できないような
素晴らしい生活を送る事が出来ている訳です。

例えると

・昔の人は小さい折で飼われている
・今の人は広い牧場で飼われている

こんな違いがあるのだと思います。

それでは、結論です。

現代でも国の迫害は行われているが
個人の自由度が広がった事で迫害を感じづらくなっている

 

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まとめ

ここまで長々と

「なぜ地動説の研究は国・宗教から迫害されたのか?」

という点について考察していきました。

ちなみに「チ。-地球の運動について-」の舞台である
15世紀のヨーロッパにおいては
地動説の研究をする学者に対しての迫害は実際にはなかった
という説もあるようです。

ですので、フィクションとして描かれている漫画ではあるのですが
宗教というものは国を統治するために使われた重要なツール
という事は事実としてありますよね。

宗教によって戦争は多数起きているし
思想の制限をかけて統治するという事はずっと行われていることですから。

「チ。-地球の運動について-」は
「人間とは何か?」「自由とは何か?」「人生とは何か?」
を考えさせられるいい漫画だと言えるので
是非、本編を読んで頂いて、考えて頂ければと思います。

 

今回の考察はいかがでしたでしょうか??

漫画は本当に学びが多いです。

直接的な名言だけでなく、こういったキャラクターってどうなの?

と考えるだけで、様々なケースを学ぶことが出来ます。

「チ。-地球の運動について-」は本当に素晴らしい漫画で
漫画のレビューなども載せているので
そちらも良かったら見てみて下さいね。

⇒(参考)「チ。-地球の運動について-」は

 

 

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