２０１８年よりガンガンコミックスJOKERで連載されている
人気漫画「遺書、公開。」（作者：陽東太郎）について
今回は姫山椿はなぜ自殺してしまったのか？？
という点について考察していきたいと思います（ネタバレがあります）
今回、取り上げたのは
２０１８年よりガンガンコミックスJOKERで連載されている
「遺書、公開。」
です。
今回は漫画から学ぶ人生観考察を行っていきます。
考察するテーマは以下となります。
「姫山の自殺の原因について考えてみる」
このテーマで考察をしていきたいと思います。
私の価値観を全開にして話しているので
共感する人も共感しない人も、あくまで一意見として
是非、最後まで見ていってください。
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それでは「姫山の自殺の原因について考えてみる」
このテーマについて考察していきます。
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「遺書、公開。」本編で描かれていた姫山自殺の真相
２年Ｄ組で序列１位となり、クラスの中心だった姫山椿が自殺
廿日市は姫山が生前書き残していたブログ（電子日記）を見ており
彼女の心の苦しみを遺書という形で書き残し
池永を使って、匿名でクラスメイトに渡す事に成功。
この試みでクラス内での話し合いが始まったＤ組
クラス全員が姫山に頼り切っていた事
クラス全員が姫山に全ての責任をなすりつけていた事
こういった事実に気付き、
姫山はこの現状に苦しみ自殺したのではないか
という結論に達します。
ただ、遺書を書いた廿日市は、一つ隠し事をしていました。
それは「姫山の父親も自殺していた」という事。
姫山は父親に完璧な人間を求めており、その父親が自殺したという事で
姫山が父親の気持ちや状態を経験したかった
そして、経験したら父親の気持ちが分かり、死に至った。
という答えが有力であることを理解するのでした。
ＭＯＴＯが考える姫山の自殺の要因
まずはマンガ本編で語られている姫山の死因についてお話をしていきました。
ここで私が考える姫山の死因についてもお話ししていきたいと思います。
姫山は父親のように１位になることを経験したいという願望がありました。
結果として廿日市のバックアップもあり、
姫山は１位になるという夢を実現しました。
１位になってからは
他の生徒にあてにされたり、
役割を押し付けられたり
色眼鏡で見られることで、
かなり辛い思いをしたということは間違いありません。
ただそれが本当に自殺の原因なのかと言うといささか疑問な部分が出てきます。
その疑問な部分について深掘りしていきたいと思います。
一つ目は、プレッシャーを受けながらも姫山は見事に役割をこなしていたという点
劇の主役などを押し付けられたり
授業のノートを見せるようにお願いされたり
肩書きだけで周りの人間が近づいてきたり
色々と嫌な役回りをしてきましたが、姫山はそのどの案件にも完璧に対応していました。
私自身の経験や周りの人間で精神的な苦しみを持っている人を見ていると
その仕事量の多さからボロが出た時に最もストレスを感じています。
姫山は周りからの大きな重圧に負担を感じながらも
その期待に応えたことで「やはり1位である」
「姫山はやっぱり素晴らしい」という報酬（承認）を得ていました。
二つ目は、既に年間の２／３を消化していたという点
うつ病を発症する要因の一つとして「終わりのない苦しみ」というものがあります。
社会人などが職場で大きな悩みを抱えてしまうとその悩みが解決しないことに絶望します。
なぜなら仕事はエンドレスだからです。
定年という制度はありますが、まだ年齢が若ければそれは30年もしくは40年先。
この苦しみを抱えたままあと30年も頑張っていかなきゃいけないのか
この逃げ場のない状態に絶望するんです。
姫山は多くの重圧を受けて、精神的にかなり辛い立場に追い込まれたと思いますが、
８ヶ月もの間、その役割に穴を開けることなく頑張り続けてきました。
２年生が終わるまで残り４ヶ月。
精神的なしんどさはあるにせよ、８ヶ月頑張ってこれた姫山なら
残りの期間頑張ることは可能なはずです。
１年生の時は普通の生徒だった姫山は
３年生になっても１位としての特別扱いを受けることなく、
過ごしていける可能性が高いのではないかと思います。
それであれば、わざわざ自殺という選択肢を取る必要はなかったと感じます。
この二つの点から考えると、
姫山は父親にプレッシャーを与え続けた自分を責め、
同じ経験をすることで、父親の辛さに共感し自殺に至ったのではなく
元々自殺願望があった可能性が高い人間だった
と推察されます。
クラスの中でもこの説は上がっていましたが、
こちらの訳の方が姫山の死因としてはしっくりきます。
大好きだった父親の死になぞらえて自分の人生もピリオドを打ちたい。
それが姫山の自殺の最大の要因であり、今回私が出した結論です。
まとめ
ここまでの話をまとめます。
| 物語の中で描かれている死因
姫山は自分の父親に完璧を求めすぎ、完璧だった父親は結果として自殺 |
| ＭＯＴＯが考える死因
姫山は自分の父親に完璧を求めすぎ、完璧だった父親は結果として自殺 |
文言にすると少し似たような感じに受け取られるかもしれませんが、
姫山が1位という立場に耐えきれなかったわけではない
という点で結論が違います。
もちろん自殺の要因は人それぞれなので、これが絶対に正しいということはありません。
ただこの「遺書、公開」という作品は、
相手を傷つけるつもりでなくても
深く傷つけてしまうことはたくさんある
相手への思いやり
自分や他人の責任感
言葉の持つ難しさ
などなど日々の人間関係の難しさを赤裸々に見せてくれている名作だと思います。
まだ作品を観ていない人はぜひ一度見てみて頂き
姫山の死因について考えて頂ければと思います。
今回の考察はいかがでしたでしょうか？？
漫画は本当に学びが多いです。
直接的な名言だけでなく、こういったキャラクターってどうなの？
と考えるだけで、様々なケースを学ぶことが出来ます。
「遺書、公開」は本当に好きな漫画で
漫画のレビューなども載せているので
そちらも良かったら見てみて下さいね。
⇒（参考）「遺書、公開」は人間の持つ闇を顕在化させたところが面白い
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