ｇｏｏｄ！アフタヌーンで２０１２年から連載されていた
人気漫画「亜人（あじん）」（作者：桜井画門）について
今回はなぜ亜人は人間から迫害されてしまうのか？
という点について考察していきたいと思います（ネタバレがあります）
今回、取り上げたのは
ｇｏｏｄ！アフタヌーンで２０１２年から連載されていた
「亜人（あじん）」
です。
今回は漫画から学ぶ人生観考察を行っていきます。
考察するテーマは以下となります。
「なぜ亜人は人間から迫害されてしまうのか？」
このテーマで考察をしていきたいと思います。
私の価値観を全開にして話しているので
共感する人も共感しない人も、あくまで一意見として
是非、最後まで見ていってください。
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」
それでは考察をしていきます。
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「亜人」考察！なぜ亜人は人間から迫害されてしまうのか？
「亜人」はどんな漫画でどんなストーリー？
アフリカの戦場で確認された死ぬことが出来ないという新生物「亜人」
亜人は死なない事を除いては普通の人間と外見も中身も全く変わらず
他人や自分自身でさえ亜人かどうかを判断することが出来ません。
日本に２例しか発見されていない事もあり
亜人の事を意識して生きる事はありませんでした。
主人公の永井圭は医者を目指すがり勉でしたが
ある日、交通事故に遭います。
誰もが「死んだ」と思うようなハードクラッシュで
運転手も途方に暮れる中、永井圭は生き返り
亜人であることが判明してしまいます。
亜人であることが判明した永井圭は
日本で３例目の亜人として好奇の目に晒されるだけでなく
亜人の不死を研究したい人類の研究材料にされるべく
指名手配がかかり、追われる身となります。
そんな圭を救ったのは、幼馴染である海斗（かいと）
海斗は亜人である圭に対して、好奇の目で見る事もなく、
一人の人間として見てくれて救いの手を差し伸べてくれます。
そんな中で懸賞金１億円をかけられた亜人の圭の元には 様々な人が襲い掛かってきます。
このままでは海斗の身にまで危険に晒される
と心配した圭は、現在日本に存在している亜人にコンタクトを取ります。
亜人のコミュニティーを率いている佐藤（さとう）は
そんな圭の心の動きを察してか圭に近づきます。
佐藤はいい人のフリをして圭に近づき 自分の仲間に引き入れようとします。
一方、圭以外にも亜人であることが判明されている
中村慎也（なかむら しんや）を初めてとした亜人達
果たして、佐藤の目的は何なのか？
亜人達は現代の社会で活きていく事が出来るのか？
亜人という異色の存在が人間社会にどのような影響を及ぼすのか
人間の深層心理と亜人達の行く末を描いたサスペンス漫画
こんなストーリーになっています。
なぜ亜人は人間から迫害されてしまうのか？
亜人は『死なない人間型の生物』という事で
人間から迫害を受けています。
特にストーリーの序盤では主人公の永井圭が亜人と発覚してから
今まで同級生だった友達に手のひらを返され
待ちゆく人たちには懸賞金の対象として暴力を受け、身を狙われ
家族からは「あんな奴と家族だったなんて…」と蔑まれます。
見ていて、胸糞が悪くなるくらいに圭は狙われ、迫害を受けます。
最初の授業のシーンで圭のクラスの担任の先生は
「亜人は人間に危害を及ぼす存在ではない」と言っているので、
決して身の危険を感じて亜人を攻撃しようとしている訳ではありません。
しかし、政府に捕らえられた圭は人体実験をさせられます。
それがまた酷いんですよね～
声帯を切られて声を出されないようにして、
身動きが出来ないよう布でグルグルに縛られ
どうやって殺せば死ぬのかを試されます。
体の様々な部分を切断されたり、いろんな物を刺されたり
苦しい思いをさせられたり、まあ虐待につぐ虐待を受けます。
圭は亜人と発覚する前後では、全く変わらないのですが
亜人と発覚したことで非人間の扱いを受けてしまいます。
では、なぜ人間は亜人を迫害したのか…
ここについて深掘りしていこうと思います。
人間は知らないものに対して恐怖を覚える
人間が亜人を遠ざけ、迫害するのには
ある人間の本能が影響していると考えます。
その本能とは
「人間は知らないものに対して恐怖し、嫌悪する」
これです。
現代社会はどこに行っても安全で
安心して暮らしていける世の中が作られていますが
何百年、何千年前の時代では危険なものばかりでした。
そして、飢餓に苦しんでいた人類
生きていく為には、食べ物が必要ですが
見た事のない物を食べる事はとても危険です。
フグや毒キノコなどを食べて死んでいった人は数知れず。
多くの犠牲を伴いながら、人類は安全な食べ物を見つけ
それを食いつないでいく事で生きながらえてきました。
ここで「見た事のない物＝危険」という情報が脳にインプットされます。
住んでいる場所も同じ事が言えます。
今住んでいる場所は安全だけど、
人が増えてくると他の土地を探さなければならない。
そこで獲れる食料が減ったら他の土地を探さなければならない。
生きていく為に未開の地を探していくのですが
新しく辿り着いた場所では身を危険にさらす動物や虫などがいたり
人間が住めないような自然環境に晒されていたりと
知らない物や事を取り込んだことによる危険が発生します。
同じ集落の仲間以外の人間と会ったら
自分たちを支配下に置こうと危害を加えてくるかもしれない。
人間関係などでも同じことが言えますよね。
様々な要素から考察出来る事ですが、人間は
「自分の知っているもの、安全なものに囲まれて生きていこうと
脳みそにインプットされ、その法則を守る事で生き延びてきました」
平和になった現代でも同じような事が起こります。
インターネットに嫌悪する人たちもいれば
仮想通貨、オンラインサロン、クラウドファンディングなど
新しいテクノロジー・ビジネス手法などに嫌悪する人もいます。
その人達は仮想通貨、オンラインサロン、クラウドファンディングなどの
仕組みをちゃんと理解したうえで危険だと考えているのではなく
「良く分からないけど、なんか胡散臭いから嫌い」
と思っています。
まさに人間は知らないものに対して恐怖し、嫌悪しているんですよね。
と、ここで亜人に話が戻ります。
亜人は姿形など、ほとんど人間と同じでありながら
「死なない」という決定的な違いを持っています。
私達人間は例外なく死んでいくわけですから
死なないという時点で未知の生物という扱いになります。
「なぜ死なない？」
→「分からない、怖い…」
→「怖いものは排除しよう」
こういったロジックで迫害をしようという意思を持つようになります。
作品中では亜人だと分かった段階で
その生態を探ろうと様々な生体実験を行います。
実験と名前がついていますが、その実情は鬼畜の所業
様々な手段で殺すことを試み、拷問を行い
相手に激しい苦痛を与え、虐待を続けます。
酷い行為だと思いながらも、根本にあるのは
「排除しないと、自分達が危険に晒されるかもしれないという恐怖」
死なないという以外に人間を攻撃できる能力があったらどうする？
亜人が徒党を組んで、人間に戦いを挑んで来たらどうする？
そういった不安を持って、危険を排除してきたからこそ
人間はここまで発展したと言えます。
作中で行われている迫害は酷い、圭は何も悪くない
亜人の最初のストーリーを読んでいると
ほとんどの人がそう感じると思いますが
人間の本能を考えると仕方のない事だと思いますし
この罪深き存在が人間なのかなとも思います。
（金に目が眩む人も含めて）
差別や迫害は悪い事だと思います。
ただ、その悪い部分を内包し、生きているのが人間なんですよね。
漫画を見ているとただただ胸糞の悪いシーンですが
この迫害は人間の持っている深い業である
と言えるでしょう。
まとめ
残酷なまでに多種を差別し、迫害する人間。
これは今までの歴史で人類が生きながらえた要因でもあり
罪深き業であると言えます。
もちろん、人間には素晴らしい部分もたくさんあります。
素晴らしい部分と醜い部分を双方持ち合わせているのが人間ですからね。
私達はせっかく生を頂いている訳ですから
素晴らしい部分を活かして生きていきたいものです。
この人間の悪の部分を出さないために、
社会には法律などのシステムがあります。
しかし、法律だけでは悪の部分を抑えるのに限界があります。
ここで大切になるのが、人間の理性・美意識です。
自分がいかに清く正しくいきたいと考えているのか
支えてくれている人達に感謝の気持ちを持って過ごせるのか
自分のいる世界を大切に考えられるのか
汚いもの、醜いものに蓋をするのではなく
自分が持っている醜いものを知ったうえで
人や世界に接していけば、良い社会、良い人生になるのかなと思います。
今回の考察はいかがでしたでしょうか？？
漫画は本当に学びが多いです。
直接的な名言だけでなく、こういったキャラクターってどうなの？
と考えるだけで、様々なケースを学ぶことが出来ます。
「亜人（あじん）」は本当に好きで素晴らしい漫画で
漫画のレビューなども載せているので
そちらも良かったら見てみて下さいね。
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