ヤングアニマルで2008年から連載されていた
人気漫画「自殺島(じさつとう)」(作者:森恒二)について
感想(レビュー)を語ると同時に
「自殺島(じさつとう)」の素晴らしさや得られる人生の教訓
などを話していきたいと思います。
(極力ネタバレのない形で話をしていますが、紹介上、若干のネタバレがある点はご容赦下さい)
また「自殺島(じさつとう)」はどのあたりが特徴的なのか?
どのあたりが面白いところなのか?
「自殺島(じさつとう)」を無料で読む方法なども語っていきたいと思います。
今回取り上げる漫画は
「自殺島(じさつとう)」
です。
「自殺島(じさつとう)」は2008年から連載されていた漫画です。
漫画のタイトルが「自殺島」とは物騒な名前ですよね~
このタイトルを聞いたときに最初「ホラー漫画」かなと思いました。
例えば、感染すると自殺してしまうウイルスとかがあって
ゾンビ的なものがそのウイルスを感染させて
どんどん人が死んでしまう。
みたいな想像をしていたんですが
「自殺島(じさつとう)」はそんな漫画ではありません。
という事で、最初にいつも通りに「自殺島(じさつとう)」が
どんなジャンルの漫画かを説明しておきましょう。
この漫画のジャンルは「サスペンス漫画」です。
「サスペンス漫画」の中でもホラー色は薄く
シリアス系の考えさせる作品という感じですね。
私は「魔法少女サイト」みたいなパニック系の漫画も大好きなので
パニック系を期待して読み始めたんですけどね~
(魔法少女サイト)
「自殺島(じさつとう)」は方向性の違う漫画でした。
物語の内容・あらすじや「自殺島(じさつとう)」の見どころ
についてはおいおい話していこうと思いますが
「自殺」というものにかなり深い興味を持っている私としては
なかなか読み応えのある作品になっています。
「自殺島(じさつとう)」がどんな漫画なのか?
そして、どんなところが面白いのか?
「自殺島(じさつとう)」の魅力について存分に語っていきましょう。
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「自殺島(じさつとう)」はどんな作品?
「自殺島(じさつとう)」はヤングアニマルで連載されていた人気漫画です。
ジャンルはサスペンス漫画
作者は森恒二
コミックスは全17巻ま発刊されています。
作者:森恒二
出版社:白泉社
掲載誌:ヤングアニマル
掲載期間:2008年22号~2016年17号
巻数 全17巻
「自殺島(じさつとう)」を無料試し読み出来るサイト
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「自殺島(じさつとう)」の概要とあらすじ
主人公のセイは自殺未遂を繰り返す人間でした。
年々増える自殺者に頭を悩ませていた政府は
自殺者に対する支援を取りやめ
国民としての資格をはく奪する制度を作ります。
そして、IDをはく奪された国民達の掃き溜めとして
「自殺島(じさつとう)」と言われる孤島が用意され
自殺を繰り返すものは自殺島送りになっていました。
セイは自殺未遂を繰り返していた事もあり
「生きる意志がない」という判断をされ、自殺島送りになりました。
自殺島で目覚めたセイは同じ境遇で自殺島に送られた人達との
共同生活がはじまります。
自殺島に着いてすぐ一人に飛び降り自殺での自殺者が出ます。
その惨劇に恐れを抱くセイと他の自殺島送りになった人達
簡単な気持ちではないにしても
一度は死ぬという選択肢をした彼らにとって
飛び降り自殺で死んだ人間の姿はおぞましいものでした。
死ぬことを望んで「生きる義務」を放棄する書類まで書いた
セイ達でしたが、本当に自殺という選択肢が正しかったのかどうか?
自殺島送りになったことで真剣に考える機会を得ます。
ただ、戸籍を持った人間としての権利を失ってしまったセイ達は
国のバックアップを得ることが出来ず
生きるためには自殺島でなんとかやっていくしかありません。
国の保護がない秩序のない自殺島の世界では
女性がレイプされたり、暴力が横行したりと
人間のむき出しの欲望が表に出てきます。
そんな無秩序な世界の中でも
リーダー格であるリョウを中心として
セイ達は人間として必死で生きていく方法を見つけ出そうとします。
自殺志願者たちが集まる島として認定されている
「自殺島」は通常の世界には戻れないように管理をされている中で
セイ達はどのように生と死に向き合っていくのか?
自殺未遂者達にどのような変化が生まれるのか?
「生」と「死」という人間の根源であり
答えの出ない問いに真剣に向き合う若者たちを描いた
重厚でシリアスなサスペンス漫画
全体の概要・あらすじはこんな感じです。
これらのあらすじから分かるように
「自殺島(じさつとう)」はホラーでもなければ
パニック系でもなくて
“深みのあるサスペンス漫画”
となっています。
ただ、シリアスな展開がメインになっている割には
漫画を読み進めていくのに重さがなく
サクサクと読んでいけるのが「自殺島(じさつとう)」のいいところですね。
そんな重厚なサスペンス漫画「自殺島(じさつとう)」について
素晴らしさや見どころなどをたっぷりと語っていきたいと思います。
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「自殺島(じさつとう)」のここが凄い!
自殺について考えるきっかけをくれる貴重な漫画
今も昔の世間を見てみると
「自殺することは悪い事だ」
「せっかくある命を無駄にするなんてもったいない」
という人がいます。
その意見自体は理解できるところではあるんですが
「その意見一辺倒しかない」
という事に私は疑問を感じていました。
「自殺してはいけない」とはいうものの
平気でいじめは行われるし
追い詰められても誰も助けてくれません。
絶望に打ちひしがれる人間のライフラインがない状態なのに
「生きることしか選択肢がない」
というのはおかしいと思うんですよね。
健康な状態だったとしたらやり直すことは出来るかもしれませんが
(どうにもできない状態も多々あると思いますが)
例えば、認知症の両親を介護するだけの毎日
とかだったら、どう考えても救いがないと思うんですよね。
私がもし、自分が認知症になったとして
子供の行動の自由や経済的な自由、精神的な自由を
全て奪っているような状態だとしたら「殺してほしい」と思います。
可能であれば、認知症になったら放置して殺してください。
というような事を元気なうちにお願いしたいくらいです。
だけれども、日本には自殺反対派の人の声しか聞こえない
自殺反対派で自殺容認派(時と場合による自殺も認める)の
意見を弾圧して選択の自由を奪う、という行為は
「自分の生をバカにされている」
ような気持になります。
自殺島を読むと普段タブーとされている
「生きる権利」と「死ぬ権利」
について考える事が出来ます。
あまり言うとネタバレになってしまうので結末は話しませんが、
自殺島という漫画自体は生きる事に対して
ポジティブな方向に進んでいく訳ですが
まず「生」と「死」について考えるという事が大切だと思うんでよね。
自殺島という漫画がこういうストーリーになっているか
その結論が作者が「生」と「死」について訴えているんだ。
という受け取り方も出来ますが、私は
自分が「生」と「死」についてどう考えているのか?
一度、見つめ直してみな?
という作品だと思っています。
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人間一人一人に様々なドラマがあるんだよ
「自殺島(じさつとう)」は自殺未遂をした人間たちが
集まって島に送られるという設定の漫画なので
登場人物一人一人に様々なドラマがあります。
人とのコミュニケーションが苦手で
生きる事に不自由さを感じて自殺未遂をしてしまった人や
最愛の人を事故で亡くしてしまった事から
立ち直れなくなってしまい自殺未遂をした人
実家を継ぐことに生き甲斐を見いだせず
家を飛び出したもののその後も生きる価値を見いだせず
自殺未遂をしてしまった人
などなど、人それぞれにドラマがあります。
こういったドラマは「自殺島」に限った話ではなくて
現実の私達にも同じことが言えます。
自分が絶望に打ちひしがれている時は
他の人間はとてもハッピーに生きているように錯覚をしますが
誰しもが悩みを抱えており、辛いと思う事に向き合っています。
私は「死ぬ権利」も大切だと思っていますが
「生きる意味」を自分で見つけて
自分の足で進んでいく事も大切だと思っています。
私達は普段生きていると辛い事や悩ましい事を
何かのせいにして向き合う事から目を背けがちです。
自分が仕事で活躍できていないのは使えない上司が悪い
自分が仕事で活躍できていないのは同僚が足を引っ張るからだ。
自分が仕事で活躍できていないのは景気を良くしてくれない国が悪い
自分が仕事で活躍できていないのは社会情勢が悪い
と、仕事に関することだけでも
色々な事に責任をなすりつけて
自分に何が足りないのか?
自分に何か出来ない事はないのか?
など、自分が変われば状況が変わるかもしれないのに
自分と向き合う事を放棄して、他に責任を求めます。
一人一人のストーリーはケーススタディのようなもので
こういった話を自分の中に入れた後に
「自分にどういう事が出来るのか」
という選択肢を増やしてくれる漫画なんですよね~。
自分がピンチになっても誰も助けてくれませんし
人にいくら訴えても現状は変わりません。
自殺島に追い込まれたセイ達がどのような心情の変化を経て
どのように行動を変えていったのか
という点は「自殺島」の注目ポイントであり
この漫画の素晴らしいところですね。
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「自殺島(じさつとう)」の全体評
「自殺島(じさつとう)」は登場人物を自殺未遂者に絞ったことで
「自殺」や「生」と「死」についてじっくりと考える事が出来る作品です。
テーマの割には読みやすいのでセイを中心とした登場人物が
織りなす物語を見て色々考えされられます。
重厚で深みのある作品が読みたい人には
是非読んでほしい漫画ですね。
ちなみに「自殺島」1巻分を無料で読む方法があるのを知っていましたか?
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Source: 漫画GIFT~勉強として漫画を読むレビューサイト~
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