騎乗の皇后のネタバレ感想!妾を残酷処刑した実在人物「独孤伽羅」

騎乗の皇后のネタバレ感想です。

作者は、月森雅子先生。

月森雅子先生は、今話題の「美醜島」を描いている漫画家さんです。

騎乗の皇后は、中国の実在した人物・独孤伽羅(どっこから)をモデルにした漫画です。

浮気を許さず、王の側女を残酷死刑で排除した女の物語。

 

騎乗の皇后の無料試し読みは?

騎乗の皇后は、まんがグリム童話 2018年5月号に収録されています。

現時点では、騎乗の皇后の無料試し読みはできませんが、まんがグリム童話の無料試し読みは可能です。

騎乗の皇后のおすすめ度 ★★★☆☆

歴史・史実に興味のある大人の女性におすすめ

皇后として生きた一人の女性の生き様を垣間見ることができます

 

騎乗の皇后のネタバレ

中国、南北朝時代、北周の国。

名門軍閥(ぐんばつ)貴族・独孤家の娘。

独孤伽羅(どっこから)。

伽羅は、非常におてんばな女の子で、今日も馬を乗り回していた。

「以前から申しております。伽羅様はこの名門・独孤家のお嬢さま。もう少しおしとやかに・・・」

使用人が伽羅にそういう。

「何を言っている。爺や!我われ、北朝の民族はもともとは騎馬民族。女であっても馬に乗っていたと聞いたぞ」

そう答える伽羅。

そして、爺やから父が帰宅していることを聞くと、うれしそうに、父の元へ向かった。

だが、伽羅の目にしたものは・・・。

「おお、伽羅か。しばらく見ぬうちに大きくなったな」

大将軍である父・独孤信は、妾たちを侍らしていた。

嫌悪を露わにする伽羅。

そんな伽羅に父・信は頭を悩ませていた。

「そろそろ縁談をと考えていたのだが・・・」

そういう信に妾の一人が何やら提案する。

 

伽羅が寝所で休んでいると・・・。

父の妾の一人がやってきた。

妾のとなりには、ひとりの男が立っていた。

「お父様はこんなお転婆なままじゃ、お嫁の貰い手もないと心配なさっているのよ。だから、私が、女らしく躾けてさし上げようと申し出たの」

「この者は私の弟の義之(ぎし)。さあ、伽羅様を女にしてさしあげて」

そう妾が言うと、義之は伽羅の上に覆いかぶさった。

 

その後、伽羅は政略結婚で、新興軍人の楊堅(ようけん)と結婚した。

楊堅との初夜を迎えた伽羅は楊堅に言った。

「私は、これからあなたをもっと上の地位の男にしてあげられる。そのかわり約束して。私以外妾を持たず、ほかの女に子を産ませないって」

伽羅の言葉に楊堅は同意した。

 

あの日、義之に犯された伽羅は、犯されながらも快感を知った。

しかし、そんなことで男に征服されるだけの従順な女になどならない。

自分が男を征服してやる!

伽羅は強く思った。

そうして、夫・楊堅は、軍事的にも政治的にも業績を上げ、頭角を現していった。

その影には、常に妻・伽羅の政治力根回しがあった。

そして、とうとう楊堅は皇帝の座についた。

だが、皇帝についた楊堅は、ついに伽羅との約束を破り妾を持つことに・・・。

激しく怒る伽羅は、その怒りを妾にぶつける。

伽羅の激しい怒りに触れた妾は、拷問ともいえる罰を与えられ、後に死亡した。

 

騎乗の皇后のネタバレ感想&結末

とての気性の激しい女性、それが伽羅です。

しかし、時代とは言え、妻との約束を破って、妾を持った楊堅が悪いのだから、自業自得に思えてなりません。

妻のおかげで、皇帝にまでなれたのだから、敬ってもらいたいものですよね。ましてや、浮気なんて非道だわ。

だから、伽羅が妾に与えた刑罰はもっともなことだと私なんかは思っちゃいます。

さらにこの楊堅のおバカなのは、滅ぼした国の姫を妾にしちゃうところ。

よくある話だけど、すっかり骨抜きにされて、しまいには、殺されたかもという最期。

いつの時代も男ってやつはバカなのね・・・。

バカと言えば、伽羅の至らなかったところは、一人の女性として、夫に向き合えなかったことでしょうか。

それさえ、できていたら、おそらく楊堅もこうはならなかった気がします。

一人の女性によって時代が狂わされる。

この騎乗の皇后はそんな物語を目の当たりにできる漫画です。

短編ながら、非常に読み応えがありました。

歴史漫画が好きな人にも楽しめる作品でしょう。

 

中国実在人物「独孤伽羅(どっこから)」について

隋の初代皇帝・文帝楊堅は名君として有名ですが、皇后である伽羅も非常に優れた人物でした。

当時、宮中では、楊堅と並んで、「二聖」と称されていました。

伽羅は、非常に公正な人物であったとされています。

それは、さまざまな逸話に残されており、身内が罪を犯した時も、公正に刑に処したということです。

伽羅のその潔癖なまでの公正さは夫・楊堅にも発揮されます。

伽羅は楊堅にいっさいの妾を許しませんでした。

それは、楊堅だけではなく諸王や朝士にまでおよびました。

 

漫画では、伽羅の激しい嫉妬が描かれています。

確かに嫉妬深い女性だったようですが、その前に、非常に優れた皇后であったと記録が残っています。

 

この漫画を読んで、伽羅という女性に興味を持ちました。

そして、もっと伽羅の生き方を見てみたいと思いました。

 

漫画家「月森雅子」おすすめ作品

連載開始から話題の漫画「美醜島~ブス姉の逆襲~」を描かれているのが月森雅子先生です。

月森雅子先生の作品がお好きなら美醜島もおすすめです。

 

Source: 篠原千絵の漫画ネタバレあらすじ感想
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