側室は金髪だったネタバレ感想!織田信長に仕えた「弥助」をモデルに漫画化!

「側室は金髪だった」のネタバレ感想です。

作者は、葉月つや子先生。

この漫画は織田信長に仕えた実在した人物である「弥助」をモデルにしながら描いたフィクションです。

「側室は金髪だった」の主人公は金髪の女奴隷・ツェツェーリエ。

弥助は黒人の男奴隷です。

そして、織田信長をモデルにした鷹堂武盛という空想上の戦国武将が登場します。

この漫画は、鷹堂武盛の側室として金髪の女奴隷・ツェツェーリエが仕えた物語です。

随所に織田信長の史実・逸話が盛り込まれ歴史好きの人もなかなか楽しめる作品です。

 

「側室は金髪だった」のおすすめ度★★★☆☆

歴史漫画(特に戦国時代)が好きな大人の女性におすすめ

奴隷から側室へと召された女性の生き様を垣間見ることのできる作品

美しい絵柄にちょっと大人なシーンあり

 

「側室は金髪だった」ネタバレ

側室・入り江の方

戦国時代。

南蛮の奴隷市で落札され、日の本の国に売られてきた女奴隷・ツェツェーリエ。

ツェツェーリエは、天下取りに一番近いとされている鷹堂武盛(たかどうたけもり)に献上される。

その夜、とっさに暗殺者から武盛を守ったことで、入江の方(いりえのかた)という新しい名前と側室の身分を与えられた。

残虐で情に厚い凶気のキング「鷹堂小高守武盛(たかどうこだかのかみたかもり)」。

そのお方様・ゑつ姫に次ぐ第二夫人の座だった。

「入江」

戦場から戻った武盛は、ゑつ姫や他の側室を差し置いて人目もはばからず入江を呼び寄せる。

入江は武盛のお気に入りの側室だった。

 

光仁山焼き討ち、そして裏切り

「あちらに渡ってはいけませんよ、入江の方様」

その声に入江が振り返ると、そこには奴隷市で入江を落札し、お屋形様である武盛に献上した商人・栄屋がいた。

「今、光仁山(こうじんさん)の高僧が登城しております。お屋形様に抗う狼藉と邪淫にまみれた強大な僧兵の寺です」

栄屋はそういうと入江の元を立ち去った。

入江は何やら胸騒ぎがしてならなかった。

 

光仁山に高僧!そして胸騒ぎ!この単語が出て来て、わたしはワクワクしてしまいました。これは、やっぱり、あの事件をモデルにしてあるのでしょうね。

 

光仁山焼き討ち事件が起こり、その後始末を忠臣である中代(なかだい)に任せる武盛。

だが、それは、中代にとっては実弟にあたる者たちを討てというものだった。

これまで武盛に忠義を尽くしてきた中代だったが・・・。

 

腹心からの裏切り!?ますます面白くなってきました!

 

側室は金髪だったネタバレ感想

短編3つからなる物語で、それほど長い話ではありませんが、なかなか読み応えのある漫画でした。

史実を元にした作品や歴史漫画の好きな人は楽しめるでしょう。

この漫画のおもしろいのは、史実そのままではないところです。

なんせ、モデルは弥助という男の黒人奴隷なのに、模した人物は金髪の女奴隷ですから。

そのギャップが楽しめれば、かなりおもしろい作品です。

ですから、織田信長や弥助のことをまったく知らなくても、この作品単独で楽しめます。

エンターテイメント作品として十分満足できます。

ただ、これをきっかけに、弥助や織田信長に関わった人物について知ると、この漫画がさらにおもしろいものになります。

 

「敵は〇〇にあり」そう中代が叫びます。

そして、城外は囲まれて・・・。

武盛の最期。

そして入江の方と呼ばれたツェツェーリエのその後の物語が描かれています。

それは、史実にはない弥助の物語なのかどうかは、誰にもわかりません。

 

実在人物「弥助(やすけ)」について

織田信長は、様々な出自の者を取り立てていました。

そんな中でも、黒人奴隷であった弥助の存在はかなりの変わり種でしょう。

弥助との出会いは、イエズス会のイタリア人の宣教師アレッサンドロ・ヴァリニャーノと謁見したときのことです。

弥助は、ヴァリニャーノが連れていた召使でした。

初めて、黒人を目にした信長はとても驚きました。

と、同時に大いに関心を示し、ヴァリニャーノに交渉して譲ってもらい、「弥助」と名付けて正式な武士の身分に取り立てました。

そして、自分の身近に置くことにしたのです。

弥助は信長とその息子・信忠に仕え、1582年の本能寺の変では、明智軍と戦ったと伝わっています。

明智光秀によって南蛮寺に送られ一命は取り留めました。

しかし、その後の弥助の消息については何もわかっていません。

弥助の消息については様々な意見があります。彼がどのような後世を送ったのかとても興味深いですね。そして、何より、もし、本能寺の変で生き延びていたら・・・どうなっていたのか?そう考えずにいられません。

 

側室は金髪だったの作品概要

『側室は金髪だった』

作者:葉月つや子

ジャンル:女性マンガ

出版社:ぶんか社

掲載誌:ダークネスな女たち

 

戦国時代。

南蛮の奴隷市で落札され、日の本の国に売られてきた女奴隷、ツェツィーリエは、天下取りに一番近いとされている鷹堂武盛に献上される。

実在した人物をモデルに、国と身分を越えた異国の女奴隷と武将の戦国ロマン!

Source: 篠原千絵の漫画ネタバレあらすじ感想
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