少女漫画というと切ない展開もありながらも最終的にはハッピーエンドに終わる作品が多いですね。
しかし時にはハッピーエンド以外の少女漫画を読みたいという人もいます。そんなときにおすすめの作品が「僕の初恋をキミに捧ぐ」です。
僕の初恋をキミに捧ぐについて
作者:青木琴美
巻数:全12巻
あらすじについて
「僕の初恋をキミに捧ぐ」は主人公の逞と幼馴染の繭との淡い恋を描いています。逞は幼いころから心臓病を抱えて入院。その主治医は繭の父親ですが、繭は逞が20歳まで生きられないということを知りました。
無垢な逞は幼い時に繭にプロポーズするも繭は「20歳になったら」と答えました。そして年月は過ぎて高校生になり、逞自身もそれを知り葛藤しました。そんな中生きるには心臓移植しかないとなりました。
ドナーが現れるも同じ高校で繭に言い寄る先輩と知り逞は断ります。しかし逞の心臓は限界に近付いており、避けられない現実が二人を襲います。
読んだきっかけとはまった理由
この作品は前作「僕は妹に恋をする」のスピンオフ作品です。元々前作も読んでいてその中で一部登場しておりました。その時は「書く必要はあったのか?」と疑問にも思っていましたが、スピンオフでその背景を描くと知り、読むようになりました。
また読み進める中であらすじを知ったときにハッピーエンドになるのか・死と直面する少女漫画は読んだことがなかったため、とても興味を持ちました。読むほどに成長していく逞の心の葛藤とその周りで起こるヒューマンドラマに魅了され、全巻読破に至りました。
そして映画にもなり、そちらも見て改めて原作を読み返してみたいと思わせるほどこの世界観・ストーリーに引き込まれていきました。
見どころは逞の変化
作品の見どころとして成長していく逞と繭は病気とどう向き合っていくのかというところです。繭は幼いながらも逞が長生きできないことを知ったからこそ、プロポーズに対して「20歳になったら」と答えました。
そして逞は高校生になって自分の心臓の限界を知り、生きる事への渇望と葛藤を見せてくれました。繭と生きていきたいと思いながらも移植するしかないという事実。
そして移植のドナーが現れたがそれは高校の先輩という事実。そして移植を断った逞がこれからの未来をどう選択して生きていくのかは目が離せません。正直初めて読んだとき、心臓病を抱えているが最後には何とかなる・途中でいい流れに変わっていくのではと思わせました。
しかし展開していくうちにだんだんとヘビーな内容になります。二人は高校生ですが、それでも悩んで越えられない現実と闘いながら変化していく姿は命の重さを感じさせてくれます。
こんな人におすすめ
少女漫画というとストーリーや世界観は様々ですが、多くは結ばれてハッピーエンドになるというものが王道です。
それに対し「僕の初恋をキミに捧ぐ」は幼馴染同士の恋愛という黄銅ストーリーの中に生死を取り入れることでこれまでにない作風となっています。
爽やかさとはかけ離れた重く考えさせられるような内容は、たくさん少女漫画を読んできて変わったものが読みたい・純愛を見たいという人にはおすすめです。
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Post source:多くの人が泣いた漫画「僕の初恋をキミに捧ぐ」の私なりの感想【あらすじ付】