信じていればきっと叶う！「好きっていいなよ。」を読んだ感想【あらすじ付】

イケメンとの恋愛は自分には無理…と諦めてしまうこともありますよね。
でも今回は、男性慣れしていない主人公がイケメンと熱愛をする、好きっていいなよ。をレビューしたいと思います。

好きっていいよな。について

作者：葉月かなえ

巻数：全18巻

小学生の頃の出来事がきっかけで、人を信じられなくなってしまった橘めい。暗い雰囲気が目立つため、周囲にからかわれる毎日でした。

そんなとき同じクラスの黒沢大和は、ある驚くべきことでめいに惹かれていくのです。大和はめいに「友達になろう」と伝えるのですが…。

映画化をしたこともあり、話題になっていたので、気になっていました。恋愛漫画を読みたいなと思っていた時に、たまたま見つけることができたのです。

個性豊かなキャラクター達など、さまざまな理由を含めてかなりの大作だと言えるでしょう。

少女マンガを読んでいて感じられるときめきだけでなく、温かみや切なさまでもが描かれている「好きっていいなよ。」

最も心に残るのは、1巻に綴られたとあるシーンです。めいが回し蹴りをし、誤って大和に怪我をさせてしまった場面です。

床に手をつき、手のひらに痕の残る傷を負ってしまった大和。それでもその後ストーカーに遭っためいを救いに、その場所まで駆けつけてきたのです。

私はこの場面にとても影響を受け、優しさというものの真実を知りました。

「周囲に惑わされない芯の強さを持ちたい」「自分を大切にしてくれる人を大切にしたい」。そう思わせてくれたマンガです。

「好きっていいなよ。」にはたくさんのキャラクターが登場しますが、最も憧れる登場人物は主人公の橘めいです。

彼女の人柄がどこか自分と重なったこともあり、今でも作品を読むたびに思わず感情移入してしまいます。

生まれてから恋人も友人もいなかった橘めいが、大切にしたいと思える相手と出会い変わっていく姿。

めいを好きになった男性もいましたが、決して惑わされずに大和だけを見つめる一途さがあります。

人間としても女性としても、大変魅力的なキャラクターだと感じます。そのため「好きっていいなよ。」の持つ魅力としては、彼女が劇中で成長していくその様子でしょうか。

さまざまな人物と出会い影響を受け、彼女自身が変化を遂げていきます。

しかし人との関わりをあまり持ってこなかった彼女ですから、もちろん幸福な出来事ばかりではないでしょう。

それこそが「好きっていいなよ。」に見出せる興味深さです。人が生きていくにあたって、とても重要なものを「好きっていいなよ。」には貰ったように思います。

「なぜこんな目に遭うのだろう」「これからどうすればよいのだろう」と、悩んでしまう場面ってありますよね。

でもそういう時に、導いてくれるものがほしい…と思う時があるはずです。これは似たような状況に出くわした時、正しい行動と考え方をとるための教えにも思えます。

「好きっていいなよ。」では、かなり多くのハプニングが起こります。読者モデルの北川めぐみに関わることや、大和が他の女性と歩いていたことなど。

その全てがそれぞれ深刻さや重大さを帯びており、読み手としてはまるで自分のことのように考え込んでしまいます。

そして「自分ならどうするか」と「彼女はどう思うのか」。読むたびにそのリアリティーに引き込まれていくので、主観性と客観性の両方を得ることができるのです。

これから色々な出来事に出会っていく中で、しっかりと教訓を得る強さを学べるでしょう。周囲の人が困っている時には、必ず救いの手を差し伸べる優しさも得られます。

周囲のためだけでなく自分のためにも、成長していけるマンガです。