ド派手な美形が勢揃いの「花咲ける青少年」はおすすめ!【あらすじ・感想】

お金持ちになりたい!そして同じようにお金持ちの人(ハンサムで、仕事もできて)と結ばれて幸せに暮らしたい!そんな妄想が全て現実に起こるマンガ、「花咲ける青少年」をレビューしたいと思います。

 

花咲ける青少年について

作者:樹なつみ

巻数:全12巻

 

簡単なあらすじ

この作品は、アメリカの巨大グループであるバーンズワースグループの一人娘花鹿(かじか)が、父親のハリーに提案された「夫探しゲーム(3人の夫候補を見つけ出し、その中から一人を選ぶ)」を通じて真実の愛情に気付いていく物語です。花鹿の出生の秘密も鍵になっています。

 

見どころ

3人の夫候補+幼馴染のお目付け役、という主に4人の男性が出てくるのですが、誰もが魅力的な性格をしており、美形なので、連載当時は友達と「あなたは誰派?」という話をしたものでした。

ただの恋愛ものではなく、ラギネイという架空の国(アジアの小国ですが、石油により膨大な富を持っています)が絡んできて、王位継承やクーデターのような政治的な要素があったり、その架空の国の文化に独自の設定があったりして、ファンタジー的な要素も非常に楽しめます。

樹なつみ先生の筆が乗りに乗っていた時期だと思われ、絵の美しさと話の面白さが非常に魅力的です。特に、前述のラギネイの王様の服装や宮殿の書き込みなどは見事で、白黒とは思えないくらいうっとりさせてくれます。

 

主人公の魅力

このような「モテモテの主人公」を題材にすると、主人公の女性は女の読者から嫌われるケースもままあると思いますが、花鹿はしゃべり方も独特で、さっぱりした性格なので、あまり反感を買わない主人公だと思います。

彼女は財団の一人娘であるうえに、出生の秘密も抱えているため、小さな島で数少ない大人たちと、ヒョウとともに育ちました。そのため、世間知らずだしちょっとぶっ飛んでいるのですが、人の心に寄り添い、暖かく前向きな性格をしています。

 

行動力もあり、「こうなりたい!」と思えるような魅力的な女主人公だと思います。作中で年を取っていくので、ミステリアスな美少女から、本物の美女になっていく様子も見られます。

 

1巻の序章は特におすすめ

1巻のはじめは本編ではなく、1939年のニューヨークから始まります。このお話は本編にとってとても重要な意味を持つ物語ですが、単純に言うと「ローマの休日」「星の王子ニューヨークへ行く」のような物語です。

 

ラギネイの若き皇太子が、植民地会議に出るためにアメリカにやってきて、白人女性と恋に落ちます。異文化との出会いによるドタバタに加え、ドラマチックで純粋な恋愛がとても魅力的なストーリーです。

 

こんな人におすすめ!

恋愛のみを描いた少女漫画ではなく、ファンタジー小説やミステリーなど、もう少し壮大なものが好きな人には絶対におすすめできる作品です。

 

「いい人」「悪い人」に単純に分類するような物語ではなく、それぞれがそれぞれの考えをもって動いているので自分の好きなキャラクターがきっといると思います。

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