週刊漫画ゴラクで連載されている
人気漫画「モンキーピーク」(原作:志名坂高次、作画:粂田晃宏)について
感想(レビュー)を語ると同時に
「モンキーピーク」の素晴らしさや面白さなどを話していきたいと思います。
(極力ネタバレのない形で話をしていますが、紹介する上で若干のネタバレがある点はご容赦下さい)
また「モンキーピーク」はどのあたりが特徴的なのか?
という点についても語っていきたいと思います。
今回取り上げる漫画は
「モンキーピーク」
です。
「モンキー」という単語が出てくるので
まあ“猿”が出てくるのかなぁという事はなんとなく予想出来ますが
どういう漫画なのか、タイトルだけでは予想が出来ません。
という事で最初は「モンキーピーク」がどんな漫画なのかを説明していきます。
この漫画のジャンルは「サスペンス」です。
サスペンスの中でも「サスペンスホラー」という感じですね。
同じジャンルの漫画を挙げるとすると
「悪の教典」や「僕だけがいない街」
などが挙げられますかね~
(左 悪の教典 、 右 僕だけがいない街)
この手のジャンルの漫画って
「非現実性」
を兼ね備えている漫画が多いんですが
“この漫画は実話を元にしている”
とネット上で騒ぎになっています。
漫画の内容を読んでいけば、
完全なるノンフィクションではないのは分かりますが
うーん、この内容なら十分にあり得るなぁ
と、思ってしまうような現実性を備えている漫画なんです。
それだけに「モンキーピーク」はかなりドキドキさせてくれる作品になっていますし
一度読み始めたら止まらない面白さがあります。
という事で「モンキーピーク」のどんなところが面白いのかを話していきましょう!!
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「モンキーピーク」はどんな作品?
「モンキーピーク」は『週刊漫画ゴラク』というで連載されている人気漫画です。
ジャンルはサスペンス(サスペンスホラー)
原作は志名坂高次、作画は粂田晃宏、コミックスは8巻まで発刊されています。
(2018年11月13日現在)
原作:志名坂高次、作画:粂田晃宏
出版社:日本文芸社
掲載誌:週刊漫画ゴラク
掲載期間 2016年9月号~
巻数 8巻
(2018年11月13日現在)
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「モンキーピーク」の概要とあらすじ
少し前に薬害疑惑に晒されて、経営不振に陥った藤谷製薬。
社長はこの状況を打破しようと社員の団結を深めるため、
全社員での谷川岳登山を計画し、皆で山登りを行っていました。
主人公である社員の早乙女(通称サッチー)は愛想がなく
成績を出すことが出来ない営業社員で
友人である宮田以外の社員からは疎まれている存在でした。
(主人公の 早乙女)
登山も初日が終わり、社員たちはテントを張り就寝します。
夜中になり、皆が寝静まった頃、早乙女が猿の奇声を聞きます。
その声を頼りに外に出てみると、そこにはナタを持った猿がいました。
猿がいたであろうテントを覗いてみると
社員の鈴村がめった刺しにされて死んでいました。
激震が走る社員たち、彼らは警察へ助けを求めようとしますが
全員の携帯電話を預かっていた鈴村が殺された上に
鈴村が持っていた、携帯電話を入れていた袋も無くなってしまいました。
途方に暮れる藤谷製薬の社員ですが、
夜をみんなで明かして朝になったら下山する事を決めます。
地図を見ながら下山する社員達ですが、
猿に巧みに誘導され崖のような下り道に向かいます。
道があっているかどうかを不振に思いながらも
崖に近い下り道を進む社員たち
そんな、足場が悪い中、猿が現れ、次々と社員を殺していきした。
なんとか猿を追い払ったものの
猿が明らかに自分達を狙っている事に気づいた社員たち
果たして藤谷製薬の社員たちは無事に山を下りることが出来るのか?
エベレストよりも厳しいといわれる谷川岳を舞台に
得体の知れない猿が襲い掛かるという恐怖を描いたサスペンスホラー漫画
全体の概要・あらすじはこんな感じです。
サスペンスホラー漫画って大抵
“舞台からして無茶だろ?”
という感じの設定が多いんですよね~
例えば、「虐殺ハッピーエンド」とか「約束のネバーランド」とかは
まさにそういった漫画の典型例ですよね。
(左:虐殺ハッピーエンド 右:約束のネバーランド)
だけれども、この「モンキーピーク」は厳密に見ると非現実的ながらも
「なんかありそうだな」
と思わせてくれる漫画です。
少し現実味を帯びさせてくれている「モンキーピーク」
この漫画の魅力、素晴らしさを語っていきたいと思います。
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「モンキーピーク」のここが凄い!
ひょっとしたらあるんじゃない!実話っぽいリアリズム!
冒頭でも話したように「モンキーピーク」は実話をベースにしたのではないか
という噂が立っている漫画です。
真実のほどは分からないのですが、
少なくともそういった噂が流れているという事は
何かしらのリソースがあるのだと思っています。
そして、「その噂は本当なんだろうなぁ」というような
実際にありそうなストーリーが「モンキーピーク」の最大の魅力です。
この漫画の舞台は谷川岳なんですが
“そもそも登山って怖くないですか?”
2018年の5月に登山家の栗城史多さんが
エベレストを下山している途中でなくなってしまった
というようなニュースが流れていましたが
山登りをドキュメントで描くことだけでも
『相当なスリルとサスペンスを与えてくれます』
登山家は「他人の死体を見るのが普通のこと」と言います。
それほどまでに自然の驚異は凄いものなんですね。
このノンフィクションでも十分に恐怖を感じられる
険しい山を舞台に「モンキーピーク」という漫画は味付けをしているので
スリルが増幅されるんですよね。
作中でも、凍傷にかかるのはもちろん
食糧難、飲料難による苦しみ
何時間にも及び過酷な運動(登山)の連鎖
などなど、見ていて辛い現実が襲い掛かります。
この苦しみはどう見ても「リアル」なんです。
襲い掛かる猿たちという、ちょっと非現実性を持っている設定も
もしかしたらあるんじゃない?
と思わせてくれる作品に仕上がっているのが「モンキーピーク」の魅力です。
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人間の狂気とミステリーのバランスが抜群!
「モンキーピーク」は山の中から猿が襲い掛かってくる物語なんですが
ストーリーを読み進めていくと
猿が山小屋にある飲料に毒を入れていたり
猿が弓矢を打ってきたり
猿が社員たちのの行く道を誘導したりと
猿の正体は明らかに人間だな
という感じにストーリーが移っていきます。
なので、猿の正体は誰なのか?
というところに興味が移っていきます。
最初に殺される鈴村が持っていた携帯電話を集めた袋を持ち去る点からみても
「猿は内部犯なんですよね」
つまり、藤谷製薬の社員の中に裏切り者がいる訳です。
果たして犯人は誰なのか?
というミステリーの面白さを内包している点も
「モンキーピーク」の面白さですし、
追い詰められた社員たちは自らの素顔を見せ始めます。
少しでも疑わしいと思えば、強引に拷問を行い
多少に被害を出してでも生き残ろうとする人間
生き残るために嘘をついて相手を言いくるめていき
自分だけが生き残ろうとする人間
いざとなれば、他人を盾として使い
卑劣な手段を使う事を厭わない人間
一人の犠牲もなく、猿を倒して下山をしたいと純粋に願っている人間
まあ、色々な人間の素顔が出てきます。
外から見ていると
「うわぁ~、汚い人間だなぁ」
と思ったりもしてしまうんですけどね。
谷川岳の激しい寒さ
登山をし続けて極限までに疲弊する体
食べ物はおろか、飲み物もないような状態
こんな状態になって、綺麗でいられる人の方が少ないと思うんですよね~
人の醜い面が出て当然の状況で出てくる「人間の狂気」はまさにスリル満点
ミステリーと人間の狂気が上手く調和した事で
「モンキーピーク」という漫画がスリリングに仕上がっています。
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「モンキーピーク」の全体評
「モンキーピーク」はサスペンスホラーというジャンルの漫画でありながら
どことなくリアリティーを感じてしまう珍しい漫画です。
険しい山である谷川岳を舞台に選んだことで
極限状態まで追い込まれた人間の興味が見られますし
明らかに内部犯と言える「猿」の存在で生まれるミステリーの調和は
他のサスペンスホラー漫画とは一線を画しています。
ホラー漫画としても楽しめますし、サスペンス漫画としても楽しめるので
ダークサスペンス、サスペンスホラーが好きな人には
「モンキーピーク」を是非読んでほしいですね。
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Source: 漫画GIFT~勉強として漫画を読むレビューサイト~
Post source:「モンキーピーク」は実話ベースだから怖いの?サスペンスホラーでも1,2を争う秀作【感想・レビュー・ネタバレなし】