近代麻雀ゴールドで1989年から連載されていた
人気漫画「天~天和通りの快男児~」(作者:福本伸行)について
感想(レビュー)を語ると同時に
「天~天和通りの快男児~」の素晴らしさや得られる人生の教訓
などを話していきたいと思います。
(極力ネタバレのない形で話をしていますが、紹介上、若干のネタバレがある点はご容赦下さい)
「天~天和通りの快男児~」はどのあたりが特徴的なのか?
どのあたりが面白いところなのか?
このあたりを踏まえていきながら「天~天和通りの快男児~」の
素晴らしさについて大いに語っていこうと思います。
今回取り上げる漫画は
「天~天和通りの快男児~」
です。
「天~天和通りの快男児~」という漫画を知っている人は少ないと思いますが
作者の福本伸行さんは有名な漫画家なので知っている人は多いと思います。
「カイジ」や「アカギ」などの名作を残した漫画家さんですね。
「天~天和通りの快男児~」はアカギやカイジの土台となっているような漫画なんですよね。
とりあえず最初にジャンルの説明をすると
この漫画は「ギャンブル漫画」です。
ギャンブル漫画といっても色々なギャンブルを扱っているのではなく
「麻雀」を題材に扱った漫画になります。
私は麻雀が好きなんで、色々な麻雀漫画を知っていますが
興味のない人はほとんど知らないでしょうね~
福本伸行さんの麻雀漫画の代表作といえば
「アカギ」なんですが、アカギの主人公である
“赤木しげる”を最初に世に出したのが「天~天和通りの快男児~」なんです。
(福本伸行の名作 アカギ)
アカギを知っている人でも
この「天~天和通りの快男児~」という漫画は
まあ、知らないでしょうね~
ただ、カイジやアカギをはじめとした諸々の土台が作られているのが
「天~天和通りの快男児~」なのかなぁと思っているので
今回は「天~天和通りの快男児~」のレビューを書いてみます。
この「天~天和通りの快男児~」という漫画はなかなか癖が強い上に
見ごたえ十分な漫画に仕上がっているので
このレビューを見て興味が沸いた人には是非見てほしいですね。
という事でこれから「天~天和通りの快男児~」について、
面白いと思った魅力を語っていきたいと思います。
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「天~天和通りの快男児~」はどんな作品?
「天~天和通りの快男児~」は近代麻雀ゴールドで連載されていた人気漫画です。
ジャンルはギャンブル漫画(麻雀漫画)
作者は福本伸行
コミックスは全18巻が発刊されています。
作者:福本伸行
出版社:竹書房
掲載誌:近代麻雀ゴールド
掲載期間 1989年~2002年
巻数 全18巻
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「天~天和通りの快男児~」の概要とあらすじ
井川ひろゆき(いがわ ひろゆき)は合理的で明晰な頭脳の持ち主
その分析能力の高さから麻雀で負け知らず
学生でありながら雀荘で小遣いを稼ぐ日々が続いていました。
(井川 ひろゆき)
そんなひろゆきに手を焼いたお店の常連たちは
主人公である天貴史(てん たかし)を呼んで
外馬に乗る形でひろゆきとに勝負を挑みます。
(主人公の 天 貴史)
天はひろゆきの計算しつくされた麻雀の前に苦戦を強いられます
そして、最後は部屋を停電させた暗闇に乗じて
「天和・九蓮宝灯」
というバレバレのイカサマで勝利を飾ります。
天がこのようなイカサマバレバレの戦法で勝ちに行くには理由がありました。
それはイカサマで分かる勝ち方をして
相手に自分を殴ってもらう為
自分が相手から金銭を奪う見返りに自分も傷つく
相手に対してわずかながらの罪滅ぼしをするため
イカサマバレバレの勝ち方をしていました。
もともとあからさまなイカサマをしなくても勝てるくらいの
実力を持っている天
その天の雀力がどんどん強敵を引き寄せてきます。
果たして、天はどこまで上り詰めていくのか?
ひろゆきにはどんな未来が待っているのか?
麻雀を通して独特の心理描写を描きながら
スリリングな勝負を行っていく麻雀漫画の傑作
全体の概要・あらすじはこんな感じです。
ストーリーだけ見ると闇の世界で麻雀の代打ちとして活躍していく
というだけの単純なストーリーなんですけど
たったそれだけのストーリーに多くの面白味を詰め込んだ事で
麻雀漫画の枠を超える名作に仕上がっているのが
「天~天和通りの快男児~」
という漫画です。
スピンオフとして「天~天和通りの快男児~」以上の人気を博した
「アカギ~闇に降り立った天才~」は
面白味を詰め込みすぎた事で最後ウダウダ感も出てしまっているんですけどね~
「天~天和通りの快男児~」は最初から最後まで
しっかりと面白味を凝縮しています。
という事で「天~天和通りの快男児~」の
特徴的なところを語っていこうかなと思います。
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「天~天和通りの快男児~」のここが凄い!
麻雀狂が織りなす独自の麻雀勝負が面白い!!
「天~天和通りの快男児~」の中で最も特徴的なのは
“麻雀なのに、麻雀じゃないゲームで戦っている”
という事に尽きます。
最初こそは人情ものみたいな語り口で漫画が始まるんですが
途中から一気にシリアスモードに突入するんですよね~
そこからの熱さが尋常じゃないんですよ!!
天下一武道会が始まってからの「ドラゴンボール」
超人オリンピックが始まってからの「キン肉マン」
(名作漫画 キン肉マン)
それくらいの面白さと熱さの加速度を見せてくれているのが
「天~天和通りの快男児~」なんですが
途中からは普通の麻雀勝負だけでは飽き足らず
色々な遊びを始めてきます。
その代表が「二人麻雀」です。
このゲーム、よく考えられているんですよね~
テンパイをするまでは普通の麻雀をやっていて
(十七巡目で終わるというルールもきっちりあります)
テンパイした後は待ち牌を当てるゲームに突入する
という二段構えのゲームになっています。
このルールを考えるだけでも
「イカれてるなぁ」
と思うわけですが
(もちろん良い意味で、ですよ)
このルールに則ったドラマをしっかりと考えてくるんですよね~
しかも、付け焼き刃ではなく、ディープなやり取り展開してくれるので
思わず見入ってしまいます。
「二人麻雀」以外にも
「満貫縛りの失点ルール」とか「役合わせ麻雀(クリア麻雀)」とか
とにもかくにも色々なルールの麻雀で対決をしてくれます。
作者の福本伸行さんは本当に麻雀が好きなんだなぁ
という「麻雀愛」を感じると同時に
こういった遊び心溢れるオリジナルのゲームが
アカギの「吸血麻雀」や
カイジの「限定じゃんけん」
などに繋がっていっているんだろうなぁと思います。
麻雀バカ達が集まるオリジナルルールでの麻雀は見物ですよ!!
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麻雀をやらずに二年以上!それでも極上の展開と面白さを披露!!
「天~天和通りの快男児~」は麻雀漫画で
トリッキーなオリジナル麻雀で勝負をしていく訳ですが
最後の最後は麻雀すらしなくなります。
ネタバレになってしまうので多くは語りませんが
“スピンオフ作品の主人公になっている赤木しげるの自殺の是非”
これについて3巻分(約2年近くの連載)を費やしています。
麻雀牌が出てくることはありますが
基本的に麻雀をやる事はなく
赤木と天をはじめとした麻雀の強者達とのやりとり
「生死に対する価値観」
の対話が繰り広げられるのですが
ハッキリ言って
麻雀の勝負以上に面白いです!!
このあたりが福本作品の真骨頂なんですが
世間で一方的に洗脳されているような自殺はダメという考え
この一つしか許されていない考えに一石を投じているんですよね~
私も元々「死」については世間とはずれた考え方を持っているので
共感できる点がめちゃくちゃ多くありましたし
かたや自殺はダメ、自殺してほしくない
という方の主張や気持ちもよく伝わりました。
麻雀漫画でここまで大胆なストーリーを展開させる度胸と発想
そして、そのストーリーを濃い密度で描くセンスとアイディア
福本伸行さんの漫画家としての実力をまざまざと感じる作品に仕上がっています。
麻雀が嫌いな人は16巻から読み始めてもいいくらいの
素晴らしいストーリーになっていますし
中身の濃いやり取りは必見です。
「天~天和通りの快男児~」の全体評
「天~天和通りの快男児~」は麻雀漫画でありながら
麻雀漫画の枠を大きく超えた遊び心のある名作です。
「アカギ」や「カイジ」のように後半だらける事もなく
最初から最後までしっかりと締まった展開は
福本伸行作品の中でも最優秀作と呼んでも良いレベルにあります。
麻雀好きには必ず読んでほしい名作ですね~
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Source: 漫画GIFT~勉強として漫画を読むレビューサイト~
Post source:麻雀漫画「天」は福本作品の最高傑作!読んでほしいなぁ【感想・レビュー:ネタバレなし】