「ハリガネサービス」は個性派で作ったバレーボール漫画だった!【感想・レビュー:ネタバレなし】

週刊少年チャンピオンで2014年から連載されている
人気漫画「ハリガネサービス」(作者:荒達哉)について
感想(レビュー)を語ると同時に
「ハリガネサービス」の素晴らしさや得られる人生の教訓

などを話していきたいと思います。
(極力ネタバレのない形で話をしていますが、紹介上、若干のネタバレがある点はご容赦下さい)

また「ハリガネサービス」はどのあたりが特徴的なのか?
どのあたりが面白いところなのか?

「ハリガネサービス」の魅力なども語っていきたいと思います。

 

 

今回取り上げる漫画は

「ハリガネサービス」

です。

「ハリガネサービス」は2014年から連載されている漫画です。

週刊少年チャンピオンはメジャー週刊漫画の4誌からみると
一番マイナーな存在に映りますが

その実、充実した漫画が多く、名作揃いの中身の濃い雑誌です。

 

看板漫画である「刃牙シリーズ」や「弱虫ペダル」など
なかなか個性的で読者を惹きつける漫画ですが

  
(左:グラップラー刃牙 、 右:弱虫ペダル)

この「ハリガネサービス」もなかなか味があって面白い漫画です。

「ハリガネサービス」を知らない人は多いと思いますので
まずはこの漫画が、どんなジャンルの漫画なのかを説明していきましょう。

この漫画のジャンルは「スポーツ漫画」です。

 

「サービス」という言葉にヒントが隠れていますが

「ハリガネサービス」はスポーツ漫画の中でも
「バレーボール」を扱った漫画です。

 

バレーボール漫画の中で最も有名なのは
週刊少年ジャンプで連載している「ハイキュー」です。


(ハイキュー)

 

「ハイキュー」も面白い漫画ですが、この漫画以外にも面白いバレーボール漫画はあって
週刊少年サンデーで連載されていた「健太やります」なども名作です。


(健太やります)

もちろんこの「ハリガネサービス」も面白い漫画で
バレーボールは少年漫画に合っている題材なのかなと思います。

 

まあ、ここでふんわり説明しても素晴らしさが伝わらないと思うので
「ハリガネサービス」はがどんな漫画なのか?
そして、どんなところが面白い点や素晴らしい点

「ハリガネサービス」の魅力について存分に語っていきましょう。

 

と、その前に今、漫画好きの私がオススメな漫画を3作品紹介しています

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「ハリガネサービス」はどんな作品?

「ハリガネサービス」は週刊少年チャンピオンで連載されている人気漫画です。
ジャンルはスポーツ漫画(バレーボール漫画)
作者は荒達哉
コミックスは20巻が発刊されています。
(平成30年6月25日現在)

 

作者:荒達哉
出版社:秋田書店
掲載誌:週刊少年チャンピオン
掲載期間:2014年26月号~
巻数 20巻
(平成30年6月25日現在)

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「ハリガネサービス」の概要とあらすじ

バレーボールが大好きな主人公の下平 鉋(しもだいら かんな)は
中学校時代にレギュラーを掴めずピンチサーバーという
役割にとどまっていましたが
豊瀬高校に入部して高校バレーでレギュラーを獲るべく燃えていました。


(主人公の 下平 鉋)

 

プロの世界ではピンチサーバーは試合の流れを変えることが出来る
サーブのスペシャリストの事をいいますが

中高生の部活では、ピンチサーバーという役割は
レギュラーでない者を試合に出場させる肩書だけのものなので
バレーボール部の先輩達は控えという認識しかありません。

 

しかし、下平の同学年には中学校の東京選抜に選ばれた
プレイヤーが3人も入部します。

 

ウイングスパイカーをやっていた 間白 譲治(ましら じょうじ)

セッターをやっていた 松方 一颯(まつかた いぶき)

リベロをやっていた 金田 進(かねだ すすむ)

 

レベルの高い3人が入部した事で豊瀬高校のバレーボール部は活気づきます。


(ウイングスパイカーの 間白 譲治)

 

豊瀬高校は公立の高校ですが
これまで無名の公立校を何度も全国大会に導いたことがある
名将 山縣 三郎(やまがた さぶろう)監督がいました。


(豊瀬高校の監督 山縣 三郎)

 

山縣監督は選手をスカウトしないことを
ポリシーとしていましたが、
その山縣監督が唯一スカウトしたのが下平鉋でした。

 

山縣監督は下平が入部する一年前の豊瀬高校も
東京3位の桐城高校と互角に戦っており
公立の中では強豪校となっていました。

 

下平、間白、松方、金田の4名は
レギュラーを奪うべく、正規の練習時間よりも早い時間に朝練を行います。

 

金田のレシーブ、松方のトス、間白のスパイクとレベルの高いプレイを見せる中で
レシーブの金田は下平のサーブが寸分の狂いもなく
自分の手元に来ることに違和感を感じます。

 

金田は下平に本気でサーブを打ってくるように要求します。

 

そこで下平はサーブをネットに当てて
コートインさせるという超人技を披露します。

 

この技を見て、1年の3人は下平を見る目が変わります。

 

果たして下平はサーブを武器にレギュラーを獲得出来るのか?

新入生の入った豊瀬高校はどこまで勝ち上がれるのか?

 

登場するキャラクターがそれぞれ個性的な必殺技を持ち
戦っていくバレーボール漫画

 

全体の概要・あらすじはこんな感じです。

 

物語の序盤を見てみると割と普通のバレーボール漫画なのかなぁ

と思って読み進めていく感じなんですが途中から

「おっ、黒子のバスケっぽいな」

と、思ってくるんですよね。

 

なんで、黒子のバスケっぽいと私が思ったのか?

この黒子のバスケっぽいところが
「ハリガネサービス」の面白いところでもあるので

これから「ハリガネサービス」の素晴らしさと面白さについて
語っていく中で説明していきたいと思います。


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「ハリガネサービス」のここが凄い!

現実感無視の必殺技の応酬がゲームっぽくて最高!

「ハリガネサービス」の主人公下平鉋は無敵ともいえるサーブを持っています。

もうこの時点で超人なんですよね~

 

自由にネットに当ててコートインさせるという技に始まり

無回転で不規則に変化するナックルのようなサーブ

そして何より決まった1点に100%落とすことの出来るサーブ

と、誰にも真似できない必殺技を持っています。

 

“あー、主人公が必殺技を持っているパターンね”

と、思って漫画を読み進めていくと

必殺技を持っているキャラクターのオンパレードになってきます。

 

ボールの反射角や軌道などを正確無比に計算出来て
その計算通りにボールを操ることが出来る

竜泉高校の 朧 幽哉(おぼろ ゆうや)

(竜泉高校の 朧 幽哉)

 

体が異様に柔らかく、どんな体制からでも
味方にトスを出すことが出来る

桐城高校の 倉光 円(くらみつ まどか)


(桐城高校の 倉光 円)

 

など、現実っぽく見せながら
全く現実味がない超人的な技のオンパレードです。

 

このあたりの作りが「黒子のバスケ」と似ているんですよね~

スポーツ漫画にはある程度現実路線を踏襲しながら
その試合のリアリズム、緊迫感を楽しんでいくというパターン

現実感からは全く離れて、超人たちのスーパープレーを楽しむパターン

2つに分かれますが、

「ハリガネサービス」は間違いなく後者です。

 

典型的な現実なんてくそくらえ系です(笑)

それぞれのパターンに良いところ、悪いところがあるのですが

「ハリガネサービス」のいいところは

“試合がアクション漫画っぽくて面白い”

という事です。

 

色々なキャラクターが出てきて
様々な技を披露してくれるわけですから

かなり派手な試合を展開してくれるんですよね~

 

野球とかを見ていても0対0の緊迫する投手戦よりも
ホームランが飛び交う派手な打撃戦の方が面白いですし

格闘技を見ていても地味な関節の取り合いを見るよりも
派手な打撃戦を見る方がインパクトに残ります。

ハリガネサービスの試合には派手なインパクトがあるので

楽しく試合を見ることが出来ますよ。

 

それゆえにもう少し試合を短くした方が
インパクトを残せると思うんですけど
ちょっと試合が長引く傾向にはあるかなと思う点はちょっと残念です。

それでも試合は面白いので、是非見てほしいですね。

 

意外にも組織の中で大切なことを教えてくれる漫画

「ハリガネサービス」はバレーボール漫画です。

バレーボール漫画といえば、チームで行うスポーツなので

『チームワーク』

みたいな事が出てくる訳です。

超人的なサーブテクニックを持つ下平鉋ですが
サーブしか出来ないがゆえに下平の事を良く思っていない人
(下平の実力を認めていない人)がチームにいたり

 

3年間やってきた仲間の事を想うばかりに
優れた1年生プレイヤーが試合に出る事を
快く思わない部員がいたり

まあ、中高生の部活のみならず、普通の会社で起こることが
ハリガネサービス(豊瀬高校)の中でも起こる訳ですが

そこでの考え方が結構参考になります。

 

監督が一番に求めるのはチームの勝利ですから
チームが一番勝てるメンバーで試合に出場する訳です。

その結果、上級生であろうと控えに甘んじることはある訳で

でも、控えに回ったからと言って

レギュラーを取られた相手を恨んでも仕方がないんですよね。

 

ハリガネサービスの部員たちはとにかく自分の長所を伸ばそうとします。

自分には何が出来るのか?

 

総合力で勝負すると私立の強豪校の選手にどうしても劣ってしまう訳ですから

一点突破で勝てるものを探していく訳です。

 

この考え方は社会の中で生活するのに非常に大切です。

 

日本は全教科で平均して80点を取れる人
つまり取り立てて弱点もないけど、取り立てて強みもない人を
重宝する(出来ると判断する)傾向にありますが

そういう人って社会に出ると弱いんですよね。

 

 

勉強は全くできないけど、プログラミングが最強

みたいな人の方が確実に稼いでいるし
社会の中ではニーズがあります。

ハリガネサービスのキャラクターは誰しもが

「自分だけの武器」

を探しています。

 

この姿は読者である私も見習いたいなぁと思いました。

うーん、勉強になる漫画だ!

 

 

「ハリガネサービス」の全体評

「ハリガネサービス」はバレーボール漫画ですが
現実感を取っ払って超人技で試合を楽しませてくれるスポーツ漫画です。

試合内容に「深み」はありませんが、
派手な技の応酬となっている空中戦のような試合内容は
何も考えずに楽しめる内容となっています。

またそれぞれのキャラクターが自分の持ち場を作ろうとする
その姿勢は実際に生活する社会人や学生にも大きなヒントを与えてくれます。

楽しみながら学べるバレーボール漫画ですね。

 

 

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Source: 漫画GIFT~勉強として漫画を読むレビューサイト~
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