週刊少年チャンピオンで2009年から連載されていた
人気漫画「バチバチ」(作者:佐藤タカヒロ)について
感想(レビュー)を語ると同時に
「バチバチ」の素晴らしさや得られる人生の教訓
などを話していきたいと思います。
(極力ネタバレのない形で話をしていますが、紹介上、若干のネタバレがある点はご容赦下さい)
また「バチバチ」はどのあたりが特徴的なのか?
どのあたりが面白いところなのか?
「バチバチ」の魅力なども語っていきたいと思います。
今回取り上げる漫画は
「バチバチ」
です。
「バチバチ」1巻の表紙を見ていると少年チャンピオンのお家芸である
『ヤンキー漫画』なのかな?
と一瞬思ってしまいますが、「バチバチ」はヤンキー漫画ではありません。
(まあ、冒頭はそんな要素もあるんですけどね)
という事で、最初にこの漫画のジャンルを説明しておきましょう。
この漫画のジャンルは「スポーツ漫画」です。
スポーツ漫画の中でも「相撲」を取り上げた漫画ですね。
現在、連載されている相撲漫画では
「火ノ丸相撲」が有名ですが、火ノ丸相撲の連載が始まったのが
2014年なので「バチバチ」の方がだいぶ先輩ですね。
(火ノ丸相撲)
ちなみに「バチバチ」は「バチバチ BURST」、「鮫島、最後の十五日」と
名前を変えて現在も週刊少年チャンピオンに連載中です。
「鮫島、最後の十五日」についてはこのブログでも
レビューを書いているので、よかったらそっちも見て下さいね。
まあ、連載が続いているという事は
それだけこの「バチバチ」シリーズが読者に受けているという事ですよね。
実際に「バチバチ」も「バチバチ BURST」も「鮫島、最後の十五日」も
かなり面白いので、是非読んでほしいですが
今回は「バチバチ」の魅力を存分に語っていきたいと思います。
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「バチバチ」はどんな作品?
「バチバチ」は週刊少年チャンピオンで連載されている人気漫画です。
ジャンルはスポーツ漫画(相撲漫画)
作者は佐藤タカヒロ
コミックスは全16巻が発刊されています。
(平成30年4月21日現在)
作者:佐藤タカヒロ
出版社:秋田書店
掲載誌:週刊少年チャンピオン
掲載期間 2009年24号~2012年19号
巻数 16巻
(平成30年4月21日現在)
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「バチバチ」の概要とあらすじ
主人公の鮫島鯉太郎の父親は大関火竜という強い関取でした。
(主人公の 鮫島鯉太郎)
強い父親に憧れ自身も将来は関取を目指していた鯉太郎ですが
ある日火竜は暴力事件で角界を追放されてしまいます。
角界を追放されて以来、やさぐれた生活を送る火竜
そして、悪者の息子として世間の非難をうける鯉太郎
相撲を嫌い、相撲を憎しみ喧嘩にあけくれる鯉太郎でしたが
相撲のトレーニングは一日も欠かすことはありませんでした。
そんなある日、街の巡業にきた相撲イベントに鯉太郎は参加。
現役の幕下力士を相手に勝利を収めた鯉太郎は
その場に居合わせた空流親方にスカウトをされ
空流部屋に入門を決意します。
一方で、鯉太郎の父親火竜を角界から追放した
元横綱虎城の息子王虎も角界デビューを果たし
二世代にわたるライバル関係が出来上がります。
(鯉太郎のライバル 王虎)
果たして、鯉太郎は力士としてデビューすることが出来るのか?
父親の無念を果たすべく成長を遂げることが出来るのか?
「相撲」という限りなく格闘技に近いスポーツを題材として
鯉太郎の張り裂けんばかりの情熱を描くスポーツ漫画
全体の概要・あらすじはこんな感じです。
「相撲」という題材が漫画になることって
今までそんなになかったと思うんですよね~
一番の理由として考えられるのは
「あんまりかっこよくない」
というのがあるんだと思います。
基本的に力士は太っているからヴィジュアル的に
仕方がないのですが、そんなハンデをもろともせず
真っ向勝負で相撲と向き合っているのが「バチバチ」の良さなんですよね~
そんな事でさっそく「バチバチ」の素晴らしさと
特徴的なところを語っていこうかなと思います。
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「バチバチ」のここが凄い!
ヤンキーと相撲の融合で熱いストーリーを作成
「バチバチ」の主人公鮫島鯉太郎は父親の事件で
世間から非難を受けた事でグレてヤンキーになります。
ヤンキー漫画といえば、少年チャンピオンのお家芸
という感じですが、このヤンキーと相撲の相性が抜群に良いです。
スポーツというとどうしても技術やセンス、運動神経といった
運動能力が重視されることが多いので
ヤンキーとの相性はそれほど良くありませんでした。
まあ、少年ジャンプで連載していたルーキーズとか
少年チャンピオンで連載していたエンジェルボイスとか
ストーリー自体は面白いんですが、ヤンキーという設定は
それほど活きていないという感じです。
(左:ルーキーズ 右:エンジェルボイス)
ただ、相撲の場合は実質格闘技といえるスポーツですから
喧嘩上等なヤンキーキャラは映えるんですよね。
気合いとか、負けん気だったりとか、闘争心だったりとか、
まあすべてが相撲に通じてくるので
鯉太郎が持っている気性の荒さが相撲とマッチしてきます。
父親の一件で心の傷を抱える鯉太郎なので
どうしても父親の事件に触れられると我を見失ってしまいます。
外から見てると
「おいおい、そんな事で切れんなよ~」
と、思わなくもありませんが
でも実際にそんな思いを何年も引きずって生きていれば
我を見失う事だったあるかもしれません。
そんなヤンキー気質の設定が相撲をやるのに必要な資質と
ぴったり合っているんですよね~
だから、全体のストーリーも面白くなります。
鯉太郎個人の未熟さ、青臭さが
作品にいい意味でのスパイスを与えており
物語が熱く仕上がっています。
漫画を読んで熱い想いになりたい!
という人は必見ですよ。
相撲というスポーツの奥深さを認識できる
「バチバチ」で扱っているスポーツは『相撲』ですが
現在のところ相撲ってかなり印象悪いですよね。
「かわいがり」という愛情がありそうなチャーミングなネーミングの裏で
ただの暴行事件が行われていたり
横綱日馬富士が貴乃花部屋の力士に暴行して騒ぎになったり
緊急事態で土俵に看護師の女性が上がったら「女は土俵から降りろ」
というアナウンスをして世間を騒がせたり
と、まあ何から何までいい印象がないスポーツです。
私も実際に相撲の事が嫌いで
国技と呼ぶのもやめて欲しいと思っているし
補助金とか出すのもとっととやめろ
と思っています。
だけど、私が相撲を嫌いなのと
その現場にいる力士が死に物狂いで稽古に励んで
頂点である横綱を目指し、人の何倍も努力している現実
そして、その情熱や努力は何も関係ありません。
ワイドショーとかで取り上げる相撲がすべてではない
という事ですよね。
一流のスポーツ選手として、尋常じゃない努力をしている
のは事実です。
やっぱり感情で物事を決めてはいけないんですよ。
世の中の風潮は
「嫌い」=「悪い」
になりがちです。
だけれども、そんな感情で良い悪いを決めてしまったら
本当に大切なものを見る目がなくなってしまいます。
相撲が嫌いな私は「バチバチ」を見るまでは
力士ってなんかダメな人達だなって思っていましたが
「バチバチ」を見て目が覚めました。
嫌いでも凄いものは凄いんですよね~
この当たり前のことに気づけた点に感謝です。
「バチバチ」の全体評
「バチバチ」は相撲漫画の先駆けと言える名作です。
ヤンキー要素と相撲という激しいスポーツを組み合わせる事で
ただでさえ熱いスポーツ漫画が更に熱く仕上がっていますし
相撲というスポーツをリスペクトするきっかけになる漫画でもあります。
相撲の事があまり好きでない人にこそ読んでほしいですし
単純に熱いスポーツ漫画を見たい人にも読んでほしい漫画ですね。
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Source: 漫画GIFT~勉強として漫画を読むレビューサイト~
Post source:漫画「バチバチ」を見て嫌いだった相撲の見方が少し変わった【感想・レビュー:ネタバレなし】