【感想・レビュー】ハチワンダイバーは将棋漫画では無くて格闘漫画だ!【ネタバレなし】

週刊ヤングジャンプで2006年から2014年まで連載されていた
人気漫画「ハチワンダイバー」(作者:柴田ヨクサル)について
感想(レビュー)を語ると同時に
「ハチワンダイバー」の素晴らしさや人生の教訓
などを話していきたいと思います。
(極力ネタバレのない形で話をしていますが、紹介する上で若干のネタバレがある点はご容赦下さい)

また、日本中にそれほど多く出回っていない将棋漫画という
ニッチなジャンルに対して
「ハチワンダイバー」はどのあたりが特徴的なのか?
どのあたりが面白いところなのか?

という点についても語っていきたいと思います。

 

 

今回取り上げる漫画は

「ハチワンダイバー」

です。

 

“ハチワンダイバー”というタイトルを聞いただけでは
ピンと来ないと思いますが
この漫画は「将棋漫画」です。

漫画の歴史を紐解いて見ても将棋漫画というジャンルはあまり多くないのではないかと思います。

  
(左 3月のライオン 、 右 5五の龍)

将棋漫画というジャンルの漫画があまり世の中に出回っていない
大きな要因の一つに「戦いの内容が理解されづらい」という事があります。

将棋のルールを知っている人はたくさんいると思いますが
プロ同士の対局を見て凄さを分かる人はほとんどいません。

野球漫画であれば

「150kmの速球を投げる」

とか

「場外ホームランを打つ」

みたいな誰にでもわかる表現があるので、漫画にしやすいのですが
将棋漫画の場合は凄さを伝えるのはほぼ不可能です。

そんなニッチなジャンルである将棋漫画の中で一際強い光を放つ漫画が

「ハチワンダイバー」

です。

 

では、表現が難しい将棋漫画の中で
「ハチワンダイバー」はどこが面白いのでしょうか?

私が「ハチワンダイバー」を読んで
面白いと思った魅力を存分に語っていきたいと思います。

 

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「ハチワンダイバー」はどんな作品?

「ハチワンダイバー」は週刊ヤングジャンプで連載されていた人気漫画です。
2008年にはテレビドラマ化もされています。
ジャンルは将棋漫画
作者は柴田ヨクサル、コミックスは全35巻が発刊されています。

 

作者:柴田ヨクサル(将棋監修:鈴木大介)
出版社:集英社
掲載誌:週刊ヤングジャンプ
掲載期間 2006年41号~2014年33号
巻数 全35巻

 

「ハチワンダイバー」の概要とあらすじ

主人公の菅田健太郎は子供のころから将棋プロになることを目指していましたが
プロテストの高い壁にぶつかり、夢を実現できませんでした。


(主人公の菅田健太郎)

結局定職にもつかず、アマチュアの将棋指しのまま
賭け将棋を行い飯を食いつないでいた菅田健太郎に
秋葉原に凄腕の女流棋士がいるという噂が入ってきます。

その女流棋士こそが「アキバの受け師」の異名をとっている中静そよです。


(アキバの受け師こと中静そよ)

アキバの受け師と対戦して完敗した菅田健太郎。

一方、菅田がたまたま呼んだ出張型のメイド派遣サービスで
菅田の家に来たのが、まさかの「アキバの受け師」こと中静そよでした。

この出会いから菅田健太郎の将棋人生は劇的な変化を遂げていきます。

中静そよの下で着実に実力をつけていく菅田健太郎

そして二人が挑む最終目標とは?

将棋漫画でありながら、まさかまさかの展開で
ロールプレイングゲームのようなストーリーを見せる
将棋をベースにした冒険漫画がハチワンダイバーです。

 

全体の概要・あらすじはこんな感じです。

最初は菅田健太郎と中静そよの恋愛模様をはらんだ
将棋ストーリーという感じなのですが
途中から一気にジェットコースターに乗せられたような展開に変化します。

将棋のマニアックな対局だけではどうやっても読者がついてこなくなってしまうので
将棋とは関係ないアクション漫画の要素とうまく組み合わせている点が
ハチワンダイバーが支持された理由だと言えます。

ここでは、そんな「ハチワンダイバー」の魅力
そして、素晴らしさを語っていきたいと思います。

 

「ハチワンダイバー」のここが凄い!

将棋に必殺技の要素を組み合わせてプロレス感を出した!

「ハチワンダイバー」に出てくるキャラクターは
主人公の菅田健太郎を含めて、必殺技的なものを持っています。


(菅田健太郎の必殺技「ダイブ」)

普通、将棋の対局というのは一手一手を読んで積み重ねていく「静」の勝負です。

しかし、ハチワンダイバーでは登場人物に色々な必殺技を持たせて
「静」の勝負を「動」の勝負に変えて
対局に躍動感を持たせています。

菅田健太郎の必殺技「ダイブ」は自分の読みをさらに深くして
相手の思考を上回るという真っ当な必殺技なのですが
菅田健太郎以外のキャラクターの必殺技はふざけたものが多いです。

例えば、右角ヒサシの必殺技は
ハードな音楽を大音量で聞くことで
人格を変えて(獣人モード)超攻撃的な将棋を打つことだったりします。

漫画家の文字山ジローは駒と対話できるという特技を持っており
駒に意思を確認しながら戦っていくという技を持っています。

どちらも「魁!男塾」に出てくるんじゃないかというような
超絶技巧の技を使ってきます。

こういった必殺技の応酬が将棋バトルに躍動感を与えて
将棋に詳しくない読者にもしっかりと楽しめる作りになっています。

 

将棋の基にロールプレイングゲームを作ってしまった!

冒頭でも少し話をしましたが、ハチワンダイバーで行っている将棋は「賭け将棋」です。

普通の将棋漫画だとトーナメントやリーグ戦に出場して
将棋のトッププロやチャンピオンを倒していくというストーリーが王道になります。

王道というと言葉の響きはいいですが
別の見方をするとベタなストーリーになってしまうという事です。

ハチワンダイバーの場合は「賭け勝負」なので
このベタなストーリーから上手にそれて、独自のストーリーを作っています。

例えば、「将棋に勝ったらオッパイを揉ませてください」
といえば、恋愛漫画になりますし

「将棋に勝ったら今の仕事を止めて、吟遊詩人になって下さい」
といえば、ギャグ漫画になります。

そして「将棋に勝ったら死んでください」といえば、格闘漫画になります。

ハチワンダイバーではこの「賭け」の部分を利用して
将棋漫画の枠にとらわれない色々なストーリーを生み出しています。

そして、実際に最後の方は

「将棋で日本を支配しようとしている組織」

なるものとの戦いに持ち込んでいて
ロールプレイングゲームのような展開に持ち込んでいます。
(そしてギャグ漫画的な要素も…)

このストーリーの自由度がハチワンダイバーの魅力だと言えますね。

 

「ハチワンダイバー」の全体評

「ハチワンダイバー」は将棋漫画でありながら将棋漫画にあらず。

“奇抜な発想と展開で将棋漫画をアクション漫画に昇華した”

という感じですね。

本格派の将棋漫画をみたいという人の要求にもこたえた作品になっていますが
将棋を知らない人が読んでも十分に楽しめる作品となっています。

将棋という難しい題材を使ったのに35巻まで続いたというのも
ハチワンダイバーがいかに面白い作品だったかという事を表していますね。

破天荒すぎる将棋漫画を見たいという人は是非見てください。

 

 

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Source: 漫画GIFT~勉強として漫画を読むレビューサイト~
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